▲「輸入車=高い」「安いのはボロい」という先入観があるかもしれませんが、そうでもないのですよ! ▲「輸入車=高い」「安いのはボロい」という先入観があるかもしれませんが、そうでもないのですよ!

実はすぐそこにあった「欧州車に乗る」という毎日

価値観や好みは人それぞれでしょうが、輸入車(特にヨーロッパ車)に何となく憧れている人の数というのは、ここ日本でもそれなりに多いのではないかと存じます。ただし「輸入車=高い」「輸入車=壊れやすい」というイメージもあり、特に「高い」という部分については単なるイメージだけでなく、実際やや割高なのは事実でしょう。

それゆえ「だから輸入車はなかなか買えないんだよね……憧れてはいるんだけど」という人も多いと思います。しかしそんな場合でも、実はあきらめる必要は全然ありません。新車の輸入車はさすがにどのモデルもなかなか高価ですが、中古車であれば「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」という物件もゴロゴロしているからです。

「ホントかよ? 眉唾物だなぁ……」とおっしゃる人も多そうなので、ここはひとつ実際のデータに基づいてお話ししましょう。

2016年12月20日現在、カーセンサーnetに掲載されている「車両価格50万円以下で、なおかつ走行1万km台以下」の輸入車は全部で104台。そのうち96台が「修復歴なし」です。で、96台のなかにはカートのようなものやバギーのようなもの、トライク(三輪バイク)も含まれちゃってるわけですが、人気ブランドの四輪乗用車に限ったとしても結構な数が流通しています。

いちばん豊富なのはフォルクスワーゲンで、ポロとゴルフを中心に様々なモデルが「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」にて販売されています。その次に豊富なのが意外にもBMWで、第3位にフランスのプジョーとドイツのメルセデス・ベンツが同数で並んでいます。あとはアウディやミニ、シトロエン、ルノーなどがそこそこ目立つ状況。さすがにポルシェとかフェラーリはありませんね(当たり前か)。

これらのような「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」という中古車であれば、「輸入車は欲しいけど、高いし壊れそうだからなぁ……」と躊躇していた人も、その気になりさえすれば何とかなるはず。ということで、たまたまこの記事を読んだのも何かの縁ですので、これを機会に積年の夢をかなえてしまってはどうでしょうか?

▲「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」で多いのはドイツのフォルクスワーゲンですが、ラテン系のモデルもそれなりに流通しています。写真はプジョー 207 ▲「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」で多いのはドイツのフォルクスワーゲンですが、ラテン系のモデルもそれなりに流通しています。写真はプジョー 207

内外装のコンディションはやはり低走行車が有利

「とはいえ中古車の走行距離は短けりゃ短いほどいいってものでもないだろ?」という意見もあるかもしれません。それはもうおっしゃるとおりで、車というのは走らずとも「置いておくだけ」で劣化する部分もあります。年式的に古いのにあまり乗られていなかった車は、例えばエンジンルーム内や足回りなどのゴム部品がダメになっていたりすることもあります。

それゆえ「1万km台以下だから絶対にノープロブレム」などと言うつもりはありません。同じ低走行車でも極力新しめの年式を選んだ方が何かと安心でしょうし、その場合でも(中古車ですから)ある程度のメンテナンス予算は最初から見込んでおいた方がいいとは思います。

しかし「内外装のコンディションの良さ」に関しては、これはもう圧倒的に低走行車に分があります。もちろんこのあたりも前オーナーの扱い方によるので一概には言えませんが、たいていの場合において「走行10万kmの車」よりも「走行1万km台までの車」の方が、内外装のコンディションは圧倒的に良いものです。で、普通は車両価格50万円以下で買える輸入車というのは走行5万km以上だったり10万km以上だったりするので、1万km台までの車との差は火を見るよりも明らかです。

▲こちらの写真はE46こと旧々型のBMW 3シリーズ。数はそう多くありませんが、車両価格50万円以下で走行1万km台までの旧々型3シリーズが見つかるケースもあります ▲こちらの写真はE46こと旧々型のBMW 3シリーズ。数はそう多くありませんが、車両価格50万円以下で走行1万km台までの旧々型3シリーズが見つかるケースもあります
▲もちろんケース・バイ・ケースではあるのですが、走行1万km台ぐらいまでの中古車であれば、内装のコンディションはたいてい良好な場合が多いもの。写真は旧々型フォルクスワーゲン ゴルフのGLi ▲もちろんケース・バイ・ケースではあるのですが、走行1万km台ぐらいまでの中古車であれば、内装のコンディションはたいてい良好な場合が多いもの。写真は旧々型フォルクスワーゲン ゴルフのGLi

狙い目は様々だが、例えば旧々型ゴルフなんていかが?

以上のメリット・デメリットをざっと頭に入れたうえで「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」なヨーロッパ車を探すとしたら、狙うべきはどのモデルになるでしょうか?

基本的にはこのページ下部の物件リンクから「好みとご予算に応じてお好きなやつをどうぞ」というのが答えですが、あえてオススメを挙げるとしたら、例えば旧々型フォルクスワーゲン ゴルフ(通称ゴルフ5)のGLiでしょうか。ややアンダーパワーでも気にならないなら、同世代のゴルフEも悪くないと思います。

▲こちらはゴルフ5こと旧々型フォルクスワーゲン ゴルフの初期の中核グレードであるGLi。最高出力150psの2L直列4気筒DOHCエンジンを搭載しています ▲こちらはゴルフ5こと旧々型フォルクスワーゲン ゴルフの初期の中核グレードであるGLi。最高出力150psの2L直列4気筒DOHCエンジンを搭載しています
▲同じく旧々型フォルクスワーゲン ゴルフのエントリーグレードに相当するE。こちらは出力抑えめ116psの1.6L直列4気筒DOHCエンジンです ▲同じく旧々型フォルクスワーゲン ゴルフのエントリーグレードに相当するE。こちらは出力抑えめ116psの1.6L直列4気筒DOHCエンジンです

ゴルフ5は04年から09年にかけて販売された、今となってはやや古いモデルではありますが、最近のゴルフと違ってATは伝統的な「トルコン式」ですので、変な壊れ方をするケースは少ないはず。特に走行1万km台までであれば、トルコン式ATというのはよほどのことがない限り壊れません(ま、たまに「よほどのこと」もあるのでもちろんチェックは必要ですが)。そういった意味で、旧々型フォルクスワーゲン ゴルフは結構オススメです。もちろんエンジンと足回りがしっかりしている個体であれば、いかにもドイツ車らしい硬質な走りもまだまだ堪能できるはずです。

その他イタリアのフィアット グランデプントも気になるところですし、流通台数はやや少ないですがフランスのシトロエン各モデルも、個性派にはぴったりかと。

いずれにせよ、「車両価格50万円以下で、なおかつ走行わずか1万km台以下!」というヨーロッパ車の選択肢は思いのほか豊富です。ぜひ下記の物件リンクをチェックしていただき、購入後の「傍らにヨーロッパ車があるステキなライフスタイル」にまつわるイメージを膨らませていただけたなら幸いです。

text/編集部
photo/フォルクスワーゲン、プジョー・シトロエン、BMW