爆笑(良い意味で)! ミニ ジョン・クーパー・ワークス!
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2015/06/23
撮影中なのに、楽しすぎて思わず大笑いしてしまう車
友人であるフォトグラファー阿部昌也さんのフェイスブックに、自動車ジャーナリストの今井優杏さんが運転する新型ミニ ジョン・クーパー・ワークスの走行写真が2パターン載っていた。ひとつは、普通に車の先端部分にピントが合っているもの。もうひとつは車ではなくドライバーの今井優杏さんだけにピントが合ってしまい、なおかつ今井さんがなぜか大爆笑しているというものだった。なぜコーナリング中に爆笑していたのかといえば、ご本人いわく「ええ車やったから!」と。
素晴らしい話、素晴らしい写真であると思った。
ピントの問題で後者の爆笑破顔写真はボツになったそうだが、残念なことである。「コーナリング中に思わず大笑いしてしまうほどFUNな車!」ということを(期せずして)表現している写真の方が、ピントが正確な写真以上に新型ミニ ジョン・クーパー・ワークスの魅力を伝えていると思うのだが、どうだろうか。
残念ながら筆者は新型ミニ ジョン・クーパー・ワークスには未試乗なのだが、絶対にかなりステキな車だと99.99%の自信をもって断言できる。乗ってもないのになぜ断言できるかといえば、ひとつは前述の今井優杏さんの笑顔だ。年間100台以上の新型車をテストする第一線のジャーナリストを、撮影中に(しかもコーナリング中に)思わず爆笑させる車というのはそうそうない。それだけでも、新型ジョン・クーパー・ワークスはわたしの中ですでに伝説の1台となった。
もうひとつの理由が、自身の旧型ミニ ジョン・クーパー・ワークスの試乗経験だ。旧型であっても、ミニ ジョン・クーパー・ワークスは十分「撮影中に思わず笑っちゃいそうなほど楽しい車」だったのだ。それが新型となって各部がより詰められ、そしてミニ史上最強のエンジンパフォーマンスを得ているのだから、論理的に考えて素晴らしくないわけがないのである。
BMW製となってからのミニに関する原稿をいろいろと書き、そしてその反応を確認しているうちに、「この車には熱烈なファンも多いが、それと同時にアンチも多いのだな」ということを理解するに至った。アンチな皆さんの言い分は要するに「あんなのミニじゃない」ということだ。元祖ミニのイメージだけを利用した、肥大化したまがい物……ということなのだろう。
そういった意見があることも理解できるが、それでも思うのが、「そう言う彼ら・彼女らは、一度でもジョン・クーパー・ワークスに乗ったことがあるのだろうか?」という素朴な疑問だ。
素のBMW製ミニに対する評価は人それぞれだろうが、少なくともジョン・クーパー・ワークスだけは「圧倒的に“ミニ”である」としか言いようがない。
まるで1万個ぐらいのかんしゃく玉を一度に炸裂させたかのような小気味良すぎるエンジンと、ゴーカートフィーリングというよりはレーシングカートフィーリングと評したい、でもそれでいて普通に乗る分には普通に快適な足回りの組み合わせは、「生の歓び」をそのまま車の形にして表現した何かである。アレに乗れば、よくわからないが風邪ぐらいなら治ってしまう気もする。旧型ミニ ジョン・クーパー・ワークスとはそういった車であり、新型は(たぶん)それに輪をかけた1台である。そんな車に対して誰が「あんなのミニじゃない……」などと言えようか。
MT車398万円/AT車415万円也の新型ミニ ジョン・クーパー・ワークスをこれから注文するのも大変素晴らしいと思うが、中古車というものに抵抗がない人や、もう少し抑えめの予算で買いたい人、あるいは即納を求める人は、旧型のミニ ジョン・クーパー・ワークスを探してみるのも間違いなく素晴らしい行動である。旧型ジョン・クーパー・ワークスの相場は上下に幅広いが、支払総額でおおむね250万円ほどを見ておけば、結構な1台が探せるはず。そしてその納車後は、まるで新型に試乗中の今井優杏さんのように、あなたもきっと大笑いしてしまうだろう。コーナリング中に。
ということで今回のわたくしからのオススメはずばり「旧型ミニ ジョン・クーパー・ワークス」だ。
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