【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、輸入ハイブリッド車に目覚める
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/12/19
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BMWアクティブハイブリッド5とは「自宅に停まる新幹線」である
過日、BMWアクティブハイブリッド5を購入した学徒時代の先輩から「ぜひ伊達君に試乗いただき、存念を述べてもらいたい」と言われ、自分は試乗し、意見した。試乗コースは「都内某所の住宅街をユルユル走ってキムタク氏の大邸宅を(勝手に)見学したのち、第三京浜を激走する」というものだった。
すばらしい車だった。車両重量1960kgと、通常の535iより140kg重いことを意識させるシーンは確かにあったが、「ECO PROモード」に設定したうえでの市街地走行はひたすら優雅にしてエコロジカルで、「スポーツモード」を選択しての第三京浜激走は、まさに激走であった。
いや、激走といっても基本的には3L直6+電気モーターの必殺ダブルパワーにより「音もなくバカ加速する」といった感じなのだが、そこからさらにアクセラレータを踏み込めば、BMW製内燃機関ならではの“あの音”と“あの回転感覚”に乗って、さらなる超絶バカ加速が始まる。バカバカ言って後で先輩氏にドツかれそうだが、ホメ言葉である。
BMW アクティブハイブリッド5の詳細についてはほかの読み物ページに譲るとして、筆者がそれに乗って強烈に思ったのは「これはもう新幹線の駅が家の真ん前にできたようなものだ!」ということだった。
新幹線、とくにのぞみ号は大変便利かつ鬼速な乗り物だが、あれはあれで結構面倒くさいものだ。筆者の場合で言えば「電車で品川駅まで行く→チケットを買う→待つ→乗車する→退屈する→降車する→本来の目的地までレンタカーなどで向かう」という、一連のアクションがどうしても必要になる。
浅香山親方もAMG E55の自走で九州場所に通ってます!
しかしアクティブハイブリッド5であれば、仮に大阪まで行くとしても「玄関を出る→乗る→走る→目的地に着く」という具合に工数が少ない。それでいて乗り心地というか乗車フィーリングはまさにのぞみ号そのもので、大変快適かつ鬼速である。さらに言えば、車ならば寄り道も自由自在だ。
余談だが、大相撲の浅香山親方(元大関・魁皇)にインタビューした際、親方は「春場所(大阪)だろうが九州場所だろうが、自分でコレ(M・ベンツ E55 AMG)を運転して行きますよ。だってそのほうが断然ラクだし、そもそも楽しいじゃないですか!」とおっしゃっていた。車好き、乗り物好きの鑑である。
いずれにせよ、BMW アクティブハイブリッド5あるいはそれに準ずる車を買うということは、前述のとおり新幹線の駅を無理やり自宅前に引っ張ってくるようなものだ。快適で快速で快楽たっぷりな「移動」を求める者には、この種の車はある意味最高である。電車に乗っている場合ではない。
もっと言ってしまえば、この種の車は、世界の大富豪が所有している「プライベートジェット」に近いニュアンスすらあるのかもしれない。行きたいときにパパッと遠くまで行けるという意味で。プライベートジェットを所有していないし乗ったこともない筆者が言う情報ゆえ、この部分に関する信憑性は微妙だが。
個人的な好みでいえば、未来派な感じがするスポーツハイブリッドで「音もなくバカ加速する」というのが好きだが、極太トルクという点では最新世代のクリーンディーゼルも、結構のぞみ号的かもしれない。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
スポーツハイブリッド&クリーンディーゼルはMY新幹線だ!
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