【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、アルファロメオ「GTA」を推す
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/08/07
http://www.sgt-date.com
仮にフェラーリやポルシェ911は買わないとしても……
超個人的な意見としては、自動車愛好家たる者は可能な限りフェラーリやポルシェ911、あるいは逆スーパーカーとしてのシトロエン2CVなど、とにかく「極端な車」に乗るべきだと思っている。短い人生、ガンガン攻めたいものです。
しかし同時に、実際なかなかそうもいかないことも承知している。「こんな会社辞めて起業してやるぜ!」と思いつつも辞めず、「オレはもう怒った! 離婚だ離婚!!!」などと言いつつもなかなか踏ん切りがつかないのが人間であり、そこを「軟弱だ」などと責める資格がある者などほとんどいないだろう。人間だもの、しょうがないです。
ということで大半の自動車愛好家にとってポルシェ911やフェラーリなどの極端な車は、あくまでも「初恋の人」のようにそっと胸にしまい、ときおりそれを想ったりしながら、実際はカローラアクシオやVWワーゲンゴルフヴァリアントを買う。いわゆるひとつのセ・ラ・ヴィである。英語で言うならイッツ・ザ・ライフ(それが人生さ)である。
まぁセ・ラ・ヴィはいいとして、とはいえ自動車愛好家たる者、さすがにカローラアクシオはやめておきたいところだ。いやアクシオが悪いと言っているわけでは断じてなく、もう少しこう、本来の嗜好に近い線でセ・ラ・ヴィしておくべきではないかと思うのだ。
例えばアルファロメオのアルファ156GTAまたはアルファ147GTAである。
100万円台でイケるイタリア製実用超特急
ご承知のとおり156GTA/147GTAは、通常の156または147に強烈な3.2L V6を押し込み、足回り等も強化したスペシャルモデル。十分な実用性がありながら、しかし十分以上に刺激的な車だ。
新車時価格はそれぞれ544万円/444万円だったが、歳月とともに平均価格は下がり、7月末現在の平均価格は156GTAが約180万円で、147GTAは約125万円。ずいぶんと安くなったものだが、しかしこういった車の常で「好事家により手厚く保護されてきた個体」というのは結構あるものだ。さらに言えば、スペシャルモデルゆえに今後も(MT仕様であれば)まずまずのリセール価格は維持されるはず。わたしのような庶民にとってはありがたい話である。
この手の車に関しては「でもイタ車でしょ? アルファでしょ? で、特殊なエンジンでしょ? ……壊れるでしょ!!!」と四段論法で心配する人が多いかと思うが、GTAとよく似たアルファロメオ製V6エンジンを搭載する車にしばらく乗っていた筆者としては「そこまで心配する必要はないですよ」と言いたいところだ。
素性のハッキリとした個体を選び、走行3000kmごとを目安にエンジンオイル交換を行えば(←この作業にそこそこのコストはかかりますが)、割とフツーに維持できる車である。カッ飛ばすと燃費はいきなり悪化するが、エコラン的な長距離移動を心がけた場合は、少なくとも10km/Lはいくだろう。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
実用車としてのアルファ156GTA&147GTA、どうでしょう!
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- EVハイパーカーメーカー「リマック」が今熱い!従来のスーパーカーを猛追するクロアチアの新星【INDUSTRY EDGE】
- 【功労車のボヤき】「オペルとは思えないほどイカしてる!」というトホホな褒め言葉に涙した日もあったけど……。オペル一族の逆襲!?
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- ドア開閉音からも分かる卓越したビルドクオリティ、空冷時代だからこそ生きたポルシェの技術力
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】
- 世界で3社しか市販していないレアなFCVの1台、トヨタ MIRAIのドライブフィールに注目! 【EDGE’S Attention】
- 【試乗】新型 アウディ A4 アバント│実用性の高いアバントボディがクアトロらしい俊敏な走りとマッチし、絶妙にバランスがとれた逸品
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】