シトロエン2CV
写真上は昨年夏、最高気温34℃の日に不肖伊達が私物のシトロエン2CVで東京から鎌倉まで行った際のもの。止まっているとウルトラ暑いが、ちょっとでも前進している限りはいい感じの微風が車内に入ってくる。でも暑いものは暑いが(笑)。下写真のVWタイプ1(ビートル)の場合は後付けクーラーを装着している個体も多く、そこそこ利きます。
プジョー 406クーペ
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秋、それはエアコンレスな味わいカーの季節

シトロエン2CVに代表されるような車。いやもしもシトロエンが嫌いなら「VWビートルのような車」でも「昔キムタクがドラマで乗ってたルノー4みたいなやつ」でも何でもいいのだが、そういった車を好む層というのは、いつの世も一定数いる。かく言うわたしもその一人で、昨年まで88年式のシトロエン2CVに乗っておった。

一定数いるはずの「そういった車を好む層」だが、「実際にそれを所有したことがある人」というのは少ないものだ。彼ら・彼女らがそういった車を買うのをためらわせる要因は何かと言えば、1にエアコン、2に故障である。故障というか、「動力性能とか衝突安全性とかも含めて、現代の道路でフツーに使えるわけ?」という不安だ。

まずは2の故障問題というか「本当に使えるのか問題」について。結論から言うと、全然フツーに使える。お子さんがいる人は衝突安全性の問題でちょっとアレかもしれないが、そうでないなら何の問題もない。確かに加速はトロいが、トロ過ぎて怖いほどではないし、こういった車でのんびり走っていると、目を三角にして急加速し、でも結局は3つ目の信号で追いついちゃった最近の車が阿呆に見えてくる。高速道路も100km/hぐらいでフツーに巡航できるし、ブレーキはプアだが車体が軽いから結構よく利くし、故障もさほどしないし、したとしても割とすぐ直るしで、ほとんど問題ないと言って間違いない。

そして1のエアコン問題。・・・こればっかりはどうにもならぬ。エアコンが付いてない2CVなんかは、車がちょっとでも動いていれば実は結構涼しいのだが、ビタッと止まってしまうような真夏の渋滞は地獄とかす。クーラーが付いているモデルでも、まぁ利きは弱いから、現代の車のように「真夏の渋滞でも超快適」というわけにはいかない。

まだまだ暑いけど、契約手続きとかしてるうちに涼しくなるはず

でも安心してほしい。クソ暑い夏ももう終わりに近い。「何言ってんだ! まだ全然暑いじゃねえか!」とおっしゃる人もいるかもしれないが。。。確かにそのとおりで、まだまだクソ暑いここニッポン。しかし、これから車を吟味し、中古車店をいくつか回り、コレにしようかアレにしようかなんて悩みながら結局アレにして、で、注文書に捺印して車庫証明取って納車整備してもらって・・・とかやってたら、あっという間にもう秋なのだ。エアコンがない、あるいはクーラーが弱い車でも全然問題ない季節の到来である。

来年の夏はどうするんだ、ですか? それは、そのときになったら考える方向でいいんじゃないかと、わたしなんかは思うのである。人にとって大切なのは「今を生きる」ことだからというのに加え、「エアコンレスな車にも人は割とすぐ慣れる(笑)」という身も蓋もないファクトをベースにした考え方ではあるのだが。

ということで、8月もそろそろ終わる今日の伊達セレクションはずばりこちら。
2CV的味わいカー、探すならそろそろどうぞ!


文・伊達軍曹 text/Sergeant DATE