フィアット 500 【ちょい乗り試乗】
カテゴリー: クルマ
タグ:
2008/04/10
■東京〜京都をそつなくこなせる可愛いヤツ!
フィアット500の系譜は、1936年、イタリアに生まれた「トッポリーノ」(ハツカネズミ)の愛称の小さな車にさかのぼる。そして、1957年に大きくモデルチェンジ。日本では「ルパン三世」の愛車として有名な「フィアット500」(チンクエチェント)となって50年間親しまれてきた。その「フィアット500」が誕生50年を記念して昨年トリノで発表され、ようやく今年の3月15日から日本でも発売になった。
新型フィアット500を借りて京都へのロングドライブに出かける機会を得たので、ちょい乗り試乗リポートを報告したい。
都内では、青山通りを流して走っていると、まぁ指までさされて見られることと言ったら、とってもうれし恥ずかし、いい気持ち。CVTやATの加速感と違って、マニュアル車のように変速時にちょっと違和感があるし、シートだって特によくできているわけじゃない。でも、いい感じにチープでカジュアルな感じがたまらなく可愛い。
池尻から高速に乗ってイザ京都への一人旅。1.2Lエンジンは高速の合流も難なくこなし、快調に京都に向かう。いたって普通のシートは体重75kgをしっかりと支え、京都まで約500km、5時間40分のロングドライブを難なくこなしてくれた。
京都に着いてからと、京都から東京までの帰路は大人3人、その3人の2泊3日分の荷物、さらには担いで歩くのには不愉快な重さのカメラ機材一式(約30kg)を積んだ。それでもなお、元気に走ってくれた。さすがにこれだけの重量を載せていると、サスペンションも必死に踏ん張るので、路面の小さなギャップや道のうねりでピョンピョンはねる。
そういった極端な状況を比べると、たとえばBMW製の現行ミニは、絶対にこのフィアット500よりよくできている。ただ、ミニはそれなりに可愛いとも思うが、ドイツ車らしく生真面目で面白みに欠ける。対照的にイタリア車であるこの車はデザインに遊びやユーモアがあり愛しい。工業製品としての完成度はだいぶ良くなったけど、ドイツ車と比べると、イタリア車は一抹の不安は残る。それでも愛しい気持ちが勝って、失敗覚悟で手に入れてしまいそうな魔力がある。そんな車にフィアット500は仕上がっている。1800km走って、平均燃費は13.4km/L。悪くはないけど、燃料がハイオクというのは今の時代、ちょっと悲しい。でも、とにかく、それも関係ないくらい、楽しいし可愛い。
町と町を行き来する毎日の足によし、週末の遠出にもよし。今回のような長距離には、大人2人と子供1人までなら問題ない。乗車定員も4名と割り切っているので、4人乗車でも普通に乗れる。とにかく可愛いから乗ってみて!
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フィアット 500 【ちょい乗り試乗】/旬ネタ
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