頑張れ『花燃ゆ』。吉田松陰にオススメの車は船のような、あの1台?
カテゴリー: クルマ
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2015/06/09
明治維新に多大な影響を与えた、吉田松陰ってどんな人?
視聴率が話題に上ることが多い大河ドラマ『花燃ゆ』。数字だけを取り上げて酷評するメディアもあるが、幕末好きな筆者からすれば、個人的には面白いと思うぞ。そこで、今回は勝手に『花燃ゆ』応援企画。主人公である文のお兄さん、吉田松陰にオススメの1台を考えてみた。
吉田松陰といえば、まず思い浮かぶのが世界遺産候補にもなっている松下村塾だ。高杉晋作、久坂玄瑞、吉田稔麿といった明治維新の中核を担った人材や伊藤博文、山縣有朋など新政府の要職に就いた人材を多数輩出した。ちなみに、松下村塾は松陰の叔父である玉木文之進が設立。松陰は3代目である。
実は松下村塾、建物が小さかっただけでなく、存続期間も短かった。松陰が塾を引き継いだのは1857年だが、1858年には自身の投獄により廃止されているのだ。吉田松陰に教育者としての印象を持っている人は多いかもしれないが、その本質はむしろ投獄されるような行動にある。
松陰のエピソードで有名なのは、ペリーの船に乗り込んでの密航。結局は渡航を拒否されて失敗に終わるのだが、実は、この前にも長崎に寄港していたロシア軍艦に乗り込もうとして失敗しているのだ。
一度目の投獄は、ペリー率いる艦隊への密航に失敗して自首した1854年。そして前述したとおり、3年後に松下村塾を引き継ぐが、1年後再び投獄される。その理由とは、老中の暗殺未遂。幕府が日米修好通商条約を結んだことに納得がいかない松陰は倒幕を画策。反対する塾生には絶縁状を出すほどの決意だったという。結局、計画は頓挫して松陰は捕らえられる。翌年、安政の大獄で斬首となった。
思い立ったらすぐ行動。しかも過激。当時の常識からすれば、かなりエキセントリックな人物だったに違いない。
大海原を渡って渡航を夢見た松陰にオススメの車
さて、そんな松陰にオススメしたい車だが、エキセントリックと聞いて「RX-8あたりなんじゃないの?」と思ったあなたはかなりの車好き。なぜなら、ロータリーエンジンの出力軸は「エキセントリックシャフト」と呼ばれているから。RX-8は、ロータリーエンジン搭載車として最後の車種だ。とはいえ、あまりに細部のこじつけすぎるので却下。ここはむしろ、正攻法で考えよう。
前述したとおり、松陰の人生で大きな意味をもっていたのが、密航の決行である。蒸気船にゆられて太平洋を渡ることを夢見た松陰。そんな夢を叶えてやりたいじゃないか。船のような乗り心地の車といえば「シトロエン」だ。もちろん、シトロエンならば、どの車種でもOKというわけではない。重要なのは、ハイドロニューマチック・サスペンションを搭載していること。
ハイドロニューマチック・サスペンションは、サスペンションにオイルと圧縮空気を使っており、その乗り心地は独特。大型船のクルージングのように、フワフワしているが安定感がある不思議な感覚に例えられる。1955年デビューの名車、シトロエン DSから進化しつつ受け継がれたシステムで、シトロエンの代名詞といってもいいだろう。
中でも、後の国家指導者の師である松陰には、フラッグシップモデルとして発表された高級サルーン、C6をオススメしたい。狭い獄中や幽閉生活を経験しているので、2.9mのロングホイールベースから導かれる、広くゆったりとした室内空間も魅力のはずだ。
ちなみに、フランスといえば幕府側に軍事教練を施した印象が強いが、松陰は志を持った在野の人々の蜂起により事を成す「草莽崛起(そうもうくっき)」を唱えるなど、市民が蜂起したフランス革命と倒幕を重ね合わせていた節もあるので、きっとシトロエンという選択にも納得してくれるだろう。