▲新型シエンタではハイブリッドが新たに設定される他、スロープ仕様も用意される ▲新型シエンタではハイブリッドが新たに設定される他、スロープ仕様も用意される

新型シエンタのトピックはハイブリッドだけではない!

トヨタの国内専売ミニバンであるシエンタが2015年7月にリリースされるようだ。新型も日本の道路事情にマッチしたサイズになることは間違いない。ライバルのホンダ フリードがヒットしてロングセラーになったことを受け、シエンタも今度のモデルチェンジでホイールベースが延長され居住性が改善される。とはいえ当然、全幅は5ナンバー枠に収まる。

パワートレインでは、新設定される1.5Lハイブリッドが注目を集めそうだが、最新情報によると1.5Lガソリンが中心に据えられる可能性が高い。ハイブリッドの計画台数は抑えられそうだ。具体的にはガソリン車の月販3000台に対して、ハイブリッド仕様はその10分の1にあたる月販300台しか予定されていない。もしかしたら思いのほか価格が高いのかもしれない。

アイドリングストップ機構も備わるガソリン車のエンジンは、新世代の2NR型1.5Lに置き換わるが、4WD車には従来型と同じ1NZ型ユニットが継承される。おそらく駆動系とのマッチングによる影響なのだろう。また、ハイブリッド仕様にも1NZ型が踏襲され、信頼性の高いニッケル水素バッテリーが床下に搭載される。

新型のシャシーとコンポーネンツは、シエンタだけのために開発されたものではない。国内専売のミニバン一車種では到底コストの回収などできるはずがないからだ。より多く製造して減価償却すべく、プラットフォームは次世代タクシーにも用いられるだろう。ちなみに、トヨタが開発している次世代タクシーはユニバーサルデザイン(文化・言語・国籍の違いなどを問わずに利用できるデザイン)認定に適合する車となる。

▲新型シエンタハイブリッドのプラットフォームは次世代タクシー(写真は東京モーターショー2013で披露されたコンセプト)にも採用される模様。動力源はLPGハイブリッドでニッケル水素電池が床下に配される点も新型シエンタと一致する ▲新型シエンタハイブリッドのプラットフォームは次世代タクシー(写真は東京モーターショー2013で披露されたコンセプト)にも採用される模様。動力源はLPGハイブリッドでニッケル水素電池が床下に配される点も新型シエンタと一致する

新型では、ガソリン車にスロープ仕様がラインナップされることも大きなトピックだ。現行モデルにもスロープ仕様はあるが、福祉車両ウェルキャブに限られている。だが、新型のスロープ仕様は月販2000台が計画されている。一般向けに売り出されるのだろう。おそらく同クラスのホンダ フリードスパイクを意識したモデルに仕立てられるのではないか。

床下に収まるニッケル水素バッテリーとフロアが干渉するため、ハイブリッド仕様にはスロープは設定されず、ガソリン車だけのラインナップとなる。

※2014年9月2日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

■予想発表時期:2015年7月
■全長×全幅×全高:4200×1695×1670(mm)
■搭載エンジン:1.5L直4+モーター

text&photo/マガジンX編集部