▲写真は筆者が4万5700円で購入した中古リープチェアの現品。新品が15万7700円~なので、とにかく激安だった。が、機能も美観もまったく問題なし! ▲写真は筆者が4万5700円で購入した中古リープチェアの現品。新品が15万7700円~なので、とにかく激安だった。が、機能も美観もまったく問題なし!

「中古の高級事務用チェア」は最高の買い物だった

世の中には「中古品」を毛嫌いする人もいるようだが、筆者は中古品が大好きである。「中古サイコー!」と日々思っている。過日も、その思いを確信させる出来事があった。「イス」である。

ここのところ諸事情により激安ダイニングチェアに座って原稿を書くことが多かったのだが、さすがに腰がキツくなってきたため本格的なイスの購入を決意した。最近は何やら豪華そうな革張りチェアが2万円程度で売ってるらしいので、それを買おうと思ったのだ。

が、調べてみると「ああいうのは格好ばっかで全然ダメ。ちゃんとしたイスが欲しいなら定価10万円以上は出しなさい」というのが識者に共通する見解のようだった。素直な自分は「なるほど」と思い、アーロンチェアと並ぶ名作とされる「リープチェア」の購入を考えた。

が、高い。アーロンチェアが東の横綱だとするならばリープチェアは西の横綱。横綱だけあって、新品の定価は15万7700円~(税別)だ。

そこで「中古」の出番である。長年の中古車選びで鍛えた眼力でもって信頼できそうなオフィス用中古家具店を探し、ネット通販でポチリと購入した。価格は消費税込み4万5700円。新品の3分の1以下である。

届いた中古リープチェアは、サイド下部の樹脂部分に少々のキズはあるものの、全体的には超美品。やたらと調整可能な各部の作動も完璧だ。そして噂に違わぬ素晴らしい座り心地で、筆者の尻と腰をサポートしてくれる。こんなに素晴らしいモノがたかだか4万5700円で買えるのだから、ホント「中古サイコー!」なのである。

ほんの少々の難にさえ目をつぶればノープロブレム

そして車も、やっぱり中古がいい。や、新車が悪いわけでは全然なく、むしろステキなのだが、中古車は本当にお買い得ですよ。

筆者の場合は「20年前に新車で300万円だったフランス車が、今50万円」みたいなのも大好物だが、ここではもう少し一般ウケしそうなカテゴリーを推奨したい。それは「2011年式のドイツ御三家アッパーミドル」だ。

ドイツ御三家とは言うまでもなくM・ベンツ/BMW/アウディで、アッパーミドルはそれぞれのEクラス/5シリーズ/A6。で、2011年式の物件はちょうど今年、最初の車検を迎える。それを機に手放す人は多く、それがゆえに(=数がダブついて)中古車相場も安くなっている。売り払う人にとっては大変だが、買うほうとしては嬉しいタイミングだ。

具体的には、新車時おおむね700万円ほどだった各モデルが、今や380万円前後。アッパーミドルクラスの車は新車時からの値落ちが急激であるため、いきなり新車時の半値近くまで下がっているのだ。「過走行のオンボロ物件だから安い」というわけではなく、下の物件リンクを踏んでいただければわかるとおり、走行3万km台までのそれなりの物件がそのプライスなのである。

▲こちらは現行BMW5シリーズ。セダンもツーリング(ステーションワゴン)も、新車時価格のおおむね半分ほどで走行3万km以内の物件が狙えるはず ▲こちらは現行BMW5シリーズ。セダンもツーリング(ステーションワゴン)も、新車時価格のおおむね半分ほどで走行3万km以内の物件が狙えるはず

▲アウディA6の場合、2011年式以降の現行型(写真は2012年モデル)と旧型が混在している。どちらを選ぶかは好みと主義の問題 ▲アウディA6の場合、2011年式以降の現行型(写真は2012年モデル)と旧型が混在している。どちらを選ぶかは好みと主義の問題

もちろん、筆者の中古リープチェアのサイド下部の樹脂に少々キズが入っていたように、これらアッパーミドルにも「フェイスリフト前である」とか「旧型である」などのモロモロはある。が、そんなのは当たり前である。中古なんだから。安いんだから。

しかし中古リープチェア同様、この程度の年式であれば(そしてちゃんとしたショップを選べば)、依然として「自動車界の世界的横綱」としての走りと質感、存在感を大いに堪能できることは間違いない。

ということで今回の私からのオススメは、ずばり「ドイツ御三家の2011年式アッパーミドル」だ!

text/伊達軍曹