走りと実用性を兼備したホットハッチ

三菱のスポーティセダン「ギャランフォルティス」の5ドアハッチバック版が、今回ご紹介するギャランフォルティススポーツバックです。登場から3年が経ち、初回車検での買い替えが要因か、これまで高値安定だった相場に動きが見え、狙い目の中古車も登場するようになってきました。

フロントマスクはランエボなどで知られる逆スラントノーズ。しかもフォルティスのスポーツグレードである「ラリーアート」のデザインを、すべてのグレードに採用しているため、よりスポーティなフォルムを実現しています。
  • 三菱 ギャランフォルティススポーツバック 外観(フロント)|おいしい中古車
  • 三菱 ギャランフォルティススポーツバック 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアは、スポーティ感とともに、グリル周囲のメッキリングで安定感とプレミアム感を演出。サイドからリアにかけては、クーペをイメージ(左右)
登場時のグレードは、「ツーリング」をベースに、18インチタイヤやスポーツサス、本革巻きステアリングなどを装備した「スポーツ」、さらにプレミアム感を増した4WDモデル「ラリーアート」の3グレードをラインナップ。2011年10月のマイナーチェンジで「ツーリング」の設定がなくなり、現在は2グレードとなっています。

パワートレインは、「ツーリング」と「スポーツ」が直4 2L NAにCVTの組み合わせ、「ラリーアート」には同2Lのターボに「Twin Clutch-SST(Sport Shift Transmission)」が組み合わされています。このツインクラッチSSTは、ランエボでお馴染みの2ペダルMTで、素早いシフトチェンジを可能にしています。

4WDは「ツーリング」と「スポーツ」が、3つの走行モードを備える電子制御式の4WDを搭載。「ラリーアート」にはフロントヘリカルLSD+ACD(Active Center Differential)+リヤ機械式LSDで構成されるフルタイム4WDシステムが採用されています。

ベースがギャランフォルティスだけに、どうしてもスポーツ性能ばかりに注目が集まってしまいますが、スポーツバックは使い勝手もよく研究されています。例えばリアシートはテールゲート側から、簡単なレバー操作で前に倒れるようになっています。また、ラゲージ床面の高さが2段階で調節できるなど、使う側の視点に立ったラゲージルームとなっています。
  • 三菱 ギャランフォルティススポーツバック インパネ|おいしい中古車
  • 三菱 ギャランフォルティススポーツバック インテリア|おいしい中古車
  • 三菱 ギャランフォルティススポーツバック ラゲージ|おいしい中古車
内装色は、全グレードでブラックを基調としている(左)、リアシートは大人がくつろげる空間を確保(中) 、ラゲージルームは機能的で使い勝手に優れる(右)

程度の良さそうな中古車が150万円以下で続々登場!

そんなバランスの良いスポーツバックだけに、最近までは高値安定傾向にあったのですが、登場から3年以上が経過し、いよいよ“買い”といえる価格帯になってきました。以前から150万円以下の中古車は存在していたのですが、誰にも安心して買いやすい、少走行+修復歴なしの中古車が、150万円を切ってきたのです。

さすがに「ラリーアート」は別格ですが、「スポーツ」は十分射程圏内。走行4.1万km+修復歴なしの中古車が、135.9万円で売られています。これが「ツーリング」になればもっと条件が良くなり、走行2.4万km+修復歴なしで、134.8万円です。

国産・輸入車問わずハッチバックは人気のカテゴリーであり、流通量の豊富なモデルが多く存在します。しかし、このフォルティススポーツバックは流通量が少ないため、ある意味貴重な存在です。もしいいなと思う1台があったら、行動はお早めに!
Text/金子 剛士