第197回 ホンダ シビックタイプRユーロ(現行型) 【おいしい中古車】
2011/11/11
■日本が誇るホットハッチの雄
英国ホンダで生産され、当初日本には入ってこなかったホットハッチ、それがシビックタイプRユーロです。魅惑的なスタイリングと官能的な動力性能を備えたこのモデルは、多くのファンから導入を求める声が上がりました。そんな多くの車好きからの支持を集めるシビックタイプRユーロが、いよいよ200万円を切ってきました。「タイプR」は、スポーツカー好きなら誰もが知る、レーシングモデルに近い設定がなされた生粋のスポーツグレードです。その象徴とも言えるのが、赤いエンブレム。初代インテグラRやシビックRが出た当時は、タイプRではないグレードのオーナーだけでなく、タイプRの設定がないオデッセイなどにも赤いエンブレムを装着する人が続出したほどの人気でした。
ほかにはない独創的なフォルムは、「鍛えぬかれたアスリートボディ」を表現。空力性能とスタイルを追求して開発された、専用のエアロパーツも装備(左右)
近年はその神通力も薄れ、そんな状況を打破すべく2007年に登場したのが、セダンのシビックタイプRです。もちろん動力性能はタイプRの名にふさわしく、4ドアで実用性も高かったのですが、世の車好きは知っていたのです。欧州のシビックがとても魅力的であることを…。
誰もが導入を求め、その夢が叶ったのは2009年の11月。2010台の限定モデルとして発売されました。この両者、単純な馬力勝負でいえば、4ドアのシビックRのほうが上です。どちらもK20Aという直4の2Lエンジンですが、4ドアの225psに対し、ハッチバックのタイプRユーロは201psとなっています。
車両重量も若干セダンのタイプRのほうが軽いので、ゼロヨンタイムを計測すれば、セダンのほうが速いでしょう。しかし、楽しいのはユーロのほうなんです。基本的なステージは、サーキットではなく一般道。ユーロは、スピードを出さずとも楽しく走ることができるのです。
そしてもう一つの魅力は、ほかのどれにも似ていない唯一無二のスタイリングでしょう。セダンは、ベーシックグレードはもちろん、ハイブリッドモデルとも、基本的なスタイルは同じです。そうなると、特別感は皆無。そういう意味では、所有する喜びも、ユーロに比べれば劣ってしまいますからね。その点も大きなポイントです。
インテリアは、心を高揚させる演出をテーマに設計(左) シートは専用の「Honda R specシート」を採用(中) 刺激的な高回転エンジンは、タイプRならでは(右)
■200万円を切り、より現実的な価格帯に
さて、そんなシビックタイプRユーロが、いよいよ200万円を切ってきました。その中古車は、走行距離2.6万kmで修復歴なし。それで価格は198万円です。修復歴を気にしなければ、もっと安い物件も存在します。修復歴があるといっても、問題は箇所や程度です。修復歴ありだからといって、切り捨ててしまうのはもったいないというもの。少なくとも、状態を確認する価値はあるはずです。確認して走行に支障のない状態なら、こんなオトクなことはありませんからね。
シビックタイプRユーロは、限定車で人気も高いことから、決して安い車ではありません。しかし、裏を返せば、人気がある分高く売れるということです。200万円切りを契機に、今のうちに買って、高く売るというのも賢い買い方ではないでしょうか。
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第197回 ホンダ シビックタイプRユーロ(現行型) 【おいしい中古車】/旬ネタ
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