いまだ新鮮さを失わないポーティワゴン

国産ステーションワゴンの代名詞といえば、スバルレガシィツーリングワゴン。ご存じのとおり、走りや居住性、積載性など、すべてにおいてレベルの高いワゴンです。そんなレガシィに対抗すべくトヨタが送り出した一台、それがカルディナなのです。

最終型となる3代目のカルディナが登場したのは、2002年9月。2007年5月に絶版となりましたが、砲弾形の斬新なスタイルはいまだ現役。登場から8年たった今でも色あせず、新車で売られていても違和感がないほどです。
  • トヨタ カルディナ 外観(フロント)|おいしい中古車
  • トヨタ カルディナ 外観(リア)|おいしい中古車
↑トヨタデザインのキーワード「VIBRANT CLARITY(わくわく、さわやか)」を追求した砲弾形のエクステリアは、8年たった今もまったく古さを感じさせない(左右)
開発テーマは、「ザ・ツーリングマシン」。ドライバーの意思に瞬時に応えるパフォーマンスと、従来のワゴンにはない斬新なデザイン、そして高いユーティリティをハイレベルで融合させています。ボディは骨格およびサスペンション取り付け部の結合を強化し剛性をアップ。サスペンションは新設計となっています。

さすがレガシィ対抗として出てきただけあって、走りの実力はかなりのもの。ターボで4WDのGT-FOURばかりが注目されがちですが、NAグレードだってポテンシャルは高いのです。

エンジンは、直4の1.8Lと2L、そして2Lターボの3種類。ミッションはすべて4ATとなっています。今にしてみると少々物足りなさを感じてしまう4ATですが、MTモードが付いているので、操る楽しみは普通のATより全然上です。

ユーティリティ面では、リアシートにリクライニング機構が採用され、20度の傾斜を可能としています。また、シートバック、シートクッションともに左右分離して可倒、引き起こしができるため、載せる荷物に応じてフレキシブルな使い方ができるのも魅力です。
  • トヨタ カルディナ インパネ|おいしい中古車
  • トヨタ カルディナ インテリア|おいしい中古車
  • トヨタ カルディナ ラゲージ|おいしい中古車
↑インパネは独立したフードでアグレッシブさを演出(左) 前席には、骨盤と背骨をサポートするフラットマットを採用(中) ラゲージも必要十分な容量を確保(右)

修復歴なし、走行4.9万kmの中古車が39.9万円!

さて、そんなカルディナですが、登場から8年、生産終了からは3年強が経過しました。価格と程度のバランスを考えると、ちょうど今頃がおいしいタイミングだと思います。価格が安くて程度も良いのです。これがもっと後になると、価格は安いが程度がイマイチの方向に推移していくわけです。

車はナマモノではありませんが、使用における劣化はもちろん経年劣化も避けられません。その意味では、タイミング的には今が狙い目です。例えば、2003年式の1.8Z Lエディション。これの修復歴なし、走行4.9万kmの中古車が39.9万円で売られています。

圧巻のパフォーマンスを誇るGT-FOURだって、修復歴なし、走行6.4万kmの中古車が79万円(しかも驚くことにディーラー車!)です。この先、価格が大幅に落ちることはないでしょうが、程度はどんどん落ちていきます。それなら価格と程度のバランスがいい今のうちに買っておく、そんな賢い買い方がオススメです!
Text/金子剛士