高くて長くて速い! 万能のユーテリティカー

かつて、ユーティリティ性能を重視するユーザーの多くはステーションワゴンを選択しましたが、居住空間の開放性へのニーズが高まったことにより、次第にトールワゴンへと人気がシフトするようになりました。今回ご紹介する三菱コルトプラスラリーアートもそんな一台ですが、ショートワゴンとしての機能も併せもった、走りと実用性を兼ね備えたモデルです。

登場したのは2004年10月。デビュー時から2008年の一部改良までカタログモデルとしてラインナップされています。新車時の車両本体価格は178.9万円と、このクラスのスポーツグレードとしては比較的リーズナブルでした。当時、経営的に厳しい局面に立たされていた三菱自動車ならではの戦略価格といえるでしょう。
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エンジンは新開発の1.5Lインタークーラーターボエンジンを搭載。トランスミッションはCVTのみと、MTスポーツ派には少々残念な仕様ですが、MT感覚に非常に近い6速スポーツモードを搭載しているので、極端なコダワリ派でない限り、不満に思うことは少ないでしょう。スポーツグレードらしく、専用サスペンションやストラットタワーバーなども装備しています。

コルトに比べて腰高&胴長のボディラインながら、走行感覚は伝統の「ラリーアート」がネーミングされているだけあって、相応に過激。エンジンは最高出力147ps/6000rpm、最大トルク18.3kg-m/2500rpmを発揮し、低回転からグイグイと引っ張る分厚いトルクを見せます。剛性感が高く、迫力のある重低音も気分を盛り上げてくれるでしょう。

2006年5月には一部改良が行われており、グリル一体型のフロントバンパーやボンネットフード、フォグランプが採用され、フロントスタイリングにより迫力が増しました。リアコンビランプはスタイリッシュなクリアレンズに変更。エンジンは最高出力が154psまで向上し、レカロ製のフルバケットシートもオプションで設定されました。
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原稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されているコルトプラスラリーアートは10台。価格は65.8万~119万円となっています。基本的に走行距離が多くなれば価格が安くなるという、一般的な中古車の法則通りの相場となっています。スポーツカーに多い修復歴車は1台のみとなっています。

ランサーエボリューションに象徴される三菱の走りのDNAと、トール&ショートワゴンの実用性を併せもったコルトプラスラリーアートは、実に万能感の高い一台です。失敗のない車選びをしたいと思っている方にはピッタリのはず。興味をもった方は下の検索窓に「コルトプラス ラリーアート」と入力し、検索してみてください。


Text/渡瀬基樹