ユニークな「カボチャの馬車」に開放感をプラス

トヨタが、アサヒビールや花王、松下電器(現パナソニック)などの異業種企業とコラボレーションした「WiLL」ブランド。そこから生まれた第1弾モデルが2000年1月に登場した、初代ヴィッツをベースとした超個性派セダン「WiLL Vi」です。今回はルーフ部分が開閉できるキャンバストップ仕様をご紹介します。

WiLL Viの最大の特徴は独創的なスタイリング。「カボチャの馬車」をイメージしたというやや背高のスタイルで、特に「クリフカット」と呼ばれる、リアウインドウが内側に切れ込んでいるシルエットは異彩を放っています。ボディカラーもネットで発注できる特別色など、数多く設定されていました。キャンバストップは、ルーフ面の3分の2ほどを覆うソフトトップを開閉できる仕様です。
  • トヨタ WiLL Vi キャンバストップ フロント|見つけたら即買い!?
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インテリアはベージュや茶色を多用した、ふんわりしたイメージで統一。リビングスペースのようにくつろぐことのできる、ベンチシートカーとなっています。収納スペースやトランク容量も意外に大きく実用的。ただスペシャリティカーの常という形で、やはりリアシートは若干狭くなってしまっています。

キャンバストップはその圧迫感を払拭してくれる仕様で、新車時価格はベースモデルに比べて15万円高の145万円という設定でした。WiLL Viは全体的に装備が簡素なのですが(オーディオはオプション。リアのウインドウやドアミラーは手動式)、キャンバストップの開閉も残念ながら手動になっています。

デザイン重視のスペシャリティカーということで、スペック面は実用重視の街乗り仕様。ヴィッツと同じ1.3Lの直4エンジンは最高出力が88ps、最大トルクが12.5kg-mですが、低回転域のトルクが厚め。トランスミッションも4ATとヴィッツ同様ですが、ホイールサイズは13インチから15インチにアップしています。
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原稿執筆時点でカーセンサーnetに掲載されている物件数は10台。最安値は19.8万円、最高額は46.2万円とかなりリーズナブルな価格となっています。しかし10万km以上の多走行車や修復歴車も多いので、コンディション重視派の方はまさしく「即買い」をする勇気が求められる中古車市場環境となっています。

国産車でこれほど個性的なデザインのモデルはもう現れないのではないかと思えるほど、唯一無二の存在であるWiLL Vi。キャンバストップは、その個性にプラスアルファの魅力を備えています。毎日の通勤やお出かけの時、きっと楽しい気分で出発できることでしょう。興味をもった方は下の検索窓に「WiLL Vi キャンバストップ」と入力してみてください。


Text/渡瀬基樹