極上のくつろぎ空間を提供するおもてなしセダン

“車はセダン”の時代が終わって久しい昨今。セダン業界はいまだ不振です。今回ご紹介する日産ティアナも、とってもよくできた車なのですが、いかんせん販売面では苦戦しています。とは言いつつも、だからこそ中古車ではおいしい一台になるんですけどね。

2006年6月に登場した2代目ティアナの合言葉は「おもてなし」。快適な乗り心地と広く静かな室内空間により、乗る人すべてに「くつろぎ」を提供することを目的に開発されました。
  • 日産 ティアナ 外観(フロント)|おいしい中古車
  • 日産 ティアナ 外観(リア)|おいしい中古車
↑フロントからリアまでアーチ状に流れるキャラクターラインがティアナの特徴。サイドモールは刀をモチーフにデザインされ、上質感を演出している(左右)
そのコンセプトのキモとなったのが、新開発のD-プラットフォーム。このおかげで、ティアナはよりフラットで滑らかな乗り心地を実現しています。また、シートには振動吸収ウレタンを採用。シート面全体で体を支える構造としたことも、乗り心地の向上に寄与しています。

天井には開放感あふれる「スタイリッシュガラスルーフ」、そしてオーディオにはすべての席でサラウンド効果を楽しむことができる「BOSEサラウンド・サウンドシステム」が奢られています。もちろん初代から好評だった「パワーオットマン」もしっかり装備されています。

エンジンはV6の2.5Lと3.5L、4WDモデルのみ直4の2.5Lです。ミッションは全車CVT。このミッションのおかげか、ティアナの燃費はなかなか優秀で、10・15モード燃費を見てみると、2.5Lモデルが12km/L、3.5Lでも10km/L走ります(どちらも2WD。4WDモデルは11km/L)。
  • 日産 ティアナ インパネ|おいしい中古車
  • 日産 ティアナ シート|おいしい中古車
  • 日産 ティアナ パワーオットマン|おいしい中古車
↑シートに座るとウッドの優しい温かさに包まれる(左) 後席はレッグスペースも広く、居心地のいい空間が広がる(中) パワーオットマンは2代目も健在(右)

登場から1年ちょっとで約100万円安い!

実際に乗ってみると、そのコンセプトどおり、確かにくつろげるんです。もちろん後席に乗っているほうがその印象は強いですが、運転していても感じます。癒されるというか、落ち着くというか、なぜだかホッとする自分に気づきます。こういった感覚って、日本人が作った車だからこそ感じられるのかもしれません。

さて、そんなティアナではありますが、冒頭でお話ししたとおり、とってもおいしい一台と言えます。例えば当時新車で買ったら275.1万円だった250XL。これがもう179.9万円で売られています。登場からまだ1年と数カ月しかたっていないのに、約100万円も安いんです。

程度の面においても、修復歴なしで走行距離はたったの0.8万km。当たり前のことですが、車検だって2年近く残っていますし、新車保証だって継承できます。日本人の日本人による日本人のためのセダン、一度乗ってみてはいかがでしょうか?

Text/金子剛士