スズキ パレット VS ダイハツ タント　PART6：ママならではの使い勝手対決

パレットの両側スライドドアはなんだかんだで便利

本企画のスタッフは全員男性で、ほとんど未婚。大変申し訳ないがこのままでは子育て世代のファミリィの気持ちは理解しづらいところもあるので、今回はママ（とキッズ）にもテスト参加してもらい、その使い勝手を我々とは違う目線で見てもらうことにした。

両車を見た第一印象は「軽自動車って聞いていたのに、すごく大きく感じますね」。試しにどちらのほうが大きく見えるか聞いてみたら「パレット」だという。もちろんサイズはほとんど同じ（タントが若干全高が高い）なのだが、大きなヘッドライトが存在感を与えたようだ。

続いて両車の最大の違いである後部ドアからの乗り降りを試してもらった。まずはタントのミラクルオープンドアから。「何これ！すごい！！」ピラーレスの広大な空間を見て驚きの一声が。

「子供と一緒に出かけるときは“ちょっとそこまで”っていうときでも荷物が増えちゃうんです。しかもなるべく両手を開けておきたいからリュックを選ぶことが多い。リュックを背負ったままチャイルドシートに乗せようとすると、ドアや柱にリュックが引っ掛かって困ることが多いんです。でもこれだけ広いとその心配はなさそう！」

続いてはパレットの両側スライドドアをチェック。
「ミニバンを見ていつも思うけれど、両側スライドドアってすごく便利ですよね。狭いところでも乗り降りで困ることがないのは子供に対してやさしいと思います。それに子供がドアをバンと開けちゃって隣の車にぶつける心配もないし。タントと比べたら入口は狭いけれど、それでも困るほどじゃないし十分ですよ」

ではどっちのドアが使いやすい？と聞いてみたところ、「パッと見のインパクトは断然タント。実際これだけ広いと本当に便利ですよ。ただ一つ心配なのは、前のドアをこれだけガバッと開けられない状態～たとえば家の駐車場なんかだとせっかくの広さを体験できなさそう。そうなるとパレットの両側スライドドアに魅力を感じますね。タントの右ドアもスライド式だったらよかったのに・・・」

室内装備の充実度＆使える度は断然タント

続いて子供をチャイルドシートに乗せて、運転席に座ってもらった。
「タントの助手席が倒れてテーブルになる機能はステキですね。テーブルとしての機能はもちろん、背もたれがなくなったことによって後ろに座る子供との距離感が縮まった気がします。しかもリアシートを前にスライドさせればさらに距離が縮まるし」

「パレットだって後ろとの距離感は十分近いんだけれど、助手席の背もたれが倒れるタントを体験したあとだとちょっとインパクトに欠けるかな。あともう少しだけでも前にスライドさせられると、ずいぶん印象が変わるかもしれないですね」

さらに装備を見てもらったところ、タントのサポートパックに興味を示していた（残念ながらテスト車には付いていないのでカタログで確認）。
「後部の天井にオムツ入れがあるなんてナイスアイデア！出かけるときは必ずオムツを数枚持っていきますが、トイレの回数が多かったり帰りが遅くなったりすると、途中で足りなくなってしまうことがあるんです。ここに予備のオムツとオシリふきをしまっておければ安心。バックするときに助手席側のバックミラーが下がるっていうのもいいですね」

「パレットもいろんなところに収納スペースがあっていいですね。ただ欲を言えば、それぞれがもうちょっとだけ大きいともっと使いやすくなりそうですね。保冷機能付きのボックスって、保温はできないのかしら？できれば冬場でも便利に使えそうなのに」