▲トヨタ プロボックス/サクシードがサーキットを駆け抜ける!? 4月4日 「第一回 全日本プロボックス/サクシード選手権」では、福島県のエビスサーキット西コースにてタイムアタックと40分プチ耐久レース、5ラップスプリントレースが行われた ▲トヨタ プロボックス/サクシードがサーキットを駆け抜ける!? 4月4日「第一回 全日本プロボックス/サクシード選手権」では、福島県のエビスサーキット西コースにてタイムアタックと40分プチ耐久レース、5ラップスプリントレースが行われた

実はサーキット走行を楽しみやすいプロボックス/サクシード

ぴえいる(以下、ぴ):もう、福嶌くん……。エープリルフールは終わったんだから、つまらないウソを言わないでよ。トヨタのプロボックスとサクシードは「A4コピー用紙の箱を89個、90個も積載できる!」っていうのがウリのいわゆる営業車だよ?それがなんでサーキットを走るのさ!?
編集部 福嶌(以下、F):いやいやホントですって!というか、それを探りに行きましょうと誘っているんです。イヤなら別の方に……(スマホを取り出しアドレス帳で検索し始める)
ぴ:イヤなんて、ひと言も言ってないだろ!?
F:ですよね~。だってヘルメットとか持参しているしw
ぴ:え? 私は走らなくていいの??

いわゆる営業車ながら、自動車メディアに身を置く人間なら誰もがその計り知れないポテンシャルを感じているトヨタ プロボックス/サクシード。こっちが広報車のドイツ製セダンで走っていても後ろからすごい勢いで迫られると、つい道を譲ってしまうほどだ。知る人ぞ知る「高速道路の影の番長」なのだ。それが舞台をサーキット場に移すと、どうなるのか?

編集部の福嶌くんに「サーキットで取材なんですけど」と呼び出されたので、てっきり自分がサーキットを走るのかと思ったら、そもそも私なんかに頼まなくても愛車のプロボックス/サクシードで走りたいという人はたくさんいるようだ。実際「第一回 全日本プロボックス/サクシード選手権」の会場である、福島県のエビスサーキットに行ってみると、すでに計15台のレース参戦車と、オフミーティング参加車両7台が集結していた。

それにしても、なぜサーキットでプロボックス/サクシードを走らせるのか? 福嶌くんがカメラを持って撮影に行っている間、主催者である車雑誌「OPTION」の広告営業部の廣嶋さんに話を聞いてみた。

ぴ:今回、このイベントを始めようと思ったキッカケってありますか?
廣嶋さん:単純に「面白そう!」って思ったのがキッカケですね。というのも、プロボックス/サクシードって楽しい車なんですよ。だって車重が1030kg~と、スズキ スイフトスポーツ(1060kg~)よりも軽いんです。軽量だから走らせると楽しいし、改造した分ダイレクトに走りが変わるので面白いんです
ぴ:高速道路での“無敵ぶり”を見ていると、この車の走りはすごいなぁと常々思ってはいました。でも、まさかスイフトスポーツより軽いとは……
廣嶋さん:しかもベースが基本ヴィッツだから、パーツを流用できるので、手を加えやすい
ぴ:なるほど。それに四角い営業車だから、こういうレースに参加する際には、例えばタイヤや工具も載せて来やすいってことですね
廣嶋さん:そのうえ燃費もいい。私も実際に乗っていますが、東京~岡山まで無給油で行けちゃうくらいなんです
ぴ:それ、ホントですか!? プロボックス/サクシード……恐るべし!!

サーキットもお買い物も、レジャーにも最適な車

F:廣嶋さんへの取材終わりました?じゃあ、実際に参加した人に取材しましょう(もぐもぐ)
ぴ:お、福嶌くん戻っていたのか。てか、最近またひと回り大きくなったよね……
F:いやぁ、お腹が減るとつい食べちゃうんですよねぇ
ぴ:だからって、ちょっと食べ過ぎだよ……。ほら、参加者に話を聞きに行くよ!! ―― あ、すみません、カーセンサーのぴえいるですけど、参加されている方ですよね? お、助手席にチャイルドシートがあるということは……
Aさん:えぇ、通勤も含めて日常で使っていますよ。前はトヨタ MR-Sに乗っていたんですが、結婚を機に昨年買い替えました。もうひとつの趣味であるワカサギ釣りもこれだと行きやすいんです。ラゲージが広いから大きなテントも積めます
F:普段もサーキットを走っているんですか?
Aさん:たまにですけど。楽しいですよ。スーパーチャージャーも付けましたし
ぴ:へぇ、スーパーチャージャー……ってあれ? プロボックス/サクシードにそんな設定あったっけ?
Aさん:いえ、ヴィッツ用のパーツを流用しています

▲約35万円の中古車を購入してレースに参加したAさん。助手席にレカロ社製のチャイルドシートを付けたまま参戦していた。「通勤や家族で出かけたり、趣味の釣りに行くために、荷室の広い車が欲しかったんです」とのこと ▲約35万円の中古車を購入してレースに参加したAさん。助手席にレカロ社製のチャイルドシートを付けたまま参戦していた。「通勤や家族で出かけたり、趣味の釣りに行くために、荷室の広い車が欲しかったんです」とのこと

ぴ:なるほど、ありがとうございました! ―― ヴィッツのパーツが流用できるとは聞いたけど、ブレーキキャリパーとかだけじゃなく、あそこまでやれるんだなぁ。あ、この人は運転席がスパルコで助手席がレカロだ
Bさん:スパルコとかは友だちからもらったりして、付けたりしています。この車でスノボにもよく出かけますよ。後席を倒せば車中泊だってできますから
F:なるほど! その手もありますね
Bさん:プロボックス/サクシードは中古車の台数も多いし、安いから選びやすいですね。ボクのは55万円くらいでした
F:中古車価格が安いから、カスタムしやすいっていう側面もあるんですね。ありがとうございました

▲学生時代に自動車工学を学んだこともあり、インタークーラーを自作したBさん。「シルビア用のやつを切ったりして作りました……え、カーセンサーの人ですか? この車の良さが広まって中古車が高くなったらどうしよう(笑)」 ▲学生時代に自動車工学を学んだこともあり、インタークーラーを自作したBさん。「シルビア用のやつを切ったりして作りました……え、カーセンサーの人ですか? この車の良さが広まって中古車が高くなったらどうしよう(笑)」

ぴ:プロボックス/サクシードは安くて、サーキット走行も楽しめて、通勤やレジャーにも使えて、万能車だね。次回は岡山、そして東海エリアでも計画があるそうだよ
F:ぴえいるさん、もしかして出る気ですか!?
ぴ:キミが出ろというなら、仕方がな……
F:いえ、大丈夫です(キッパリ)。だって……ぴえいるさん、ヒール&トゥとかできないでしょ?
ぴ:なにをぉ~!! そういうキミだって、プロボックス/サクシードの軽量という良さを台無しにするような体重じゃないかぁ!!
F:ボクはぴえいるさんよりは運転が機敏でうま……
ぴ:高重量だし、甘いものが嫌いなのにキミの撮った写真のピンは甘い(?)んだよ!
F:○×☆#$&!(Fは写真について指摘されるとなぜか激高する)

これ以上の醜いけなし合いは自粛ということで。

▲こちらは「イベントがあると聞いて急きょ駆けつけました」というCさんの愛車。「これは60万円くらいで買った車を板金して全塗装したんです。今回はサーキット走行なしのオフミーティングのみの参加ですが、以前はS14の日産 シルビアに乗っていたので、こうやってレースを見ていると走りたくなりますね」 ▲こちらは「イベントがあると聞いて急きょ駆けつけました」というCさんの愛車。「これは60万円くらいで買った車を板金して全塗装したんです。今回はサーキット走行なしのオフミーティングのみの参加ですが、以前はS14の日産 シルビアに乗っていたので、こうやってレースを見ていると走りたくなりますね」
▲ドライバーズミーティング時、エビスサーキットのミーティングルームに全員が入りきれないほど多くの人が集まった。次回は7月26日に岡山備北ハイランドサーキット、その後は東海方面で開催が計画されている ▲ドライバーズミーティング時、エビスサーキットのミーティングルームに全員が入りきれないほど多くの人が集まった。次回は7月26日に岡山備北ハイランドサーキット、その後は東海方面で開催が計画されている
▲ちなみに、このイベントの詳細は4月25日に発売された「OPTION」6月号でも紹介されている。参加したオーナーでなくても、思わず1台買って参加したくなっちゃうかも!? なお、オフィシャルDVDも発売中。気になる方は関連リンクをチェック ▲ちなみに、このイベントの詳細は4月25日に発売された「OPTION」6月号でも紹介されている。参加したオーナーでなくても、思わず1台買って参加したくなっちゃうかも!? なお、オフィシャルDVDも発売中。気になる方は関連リンクをチェック
text/ぴえいる photo/福嶌弘(編集部)