トータル力で日産マーチが2年ぶり3回目のグランプリに


日本ファッション協会 流行色情報センターは12月12日(水)、自動車のカラーデザインコンテストである「オートカラーアウォード2008」のグランプリと各賞を発表した。2008年度のグランプリに見事輝いたのは、外装色サクラ・内装色カカオの日産マーチ(写真1)。日産としては3年連続、マーチとしても2年ぶり3回目のグランプリ受賞となった。

受賞したマーチのカラーデザイナー・日産デザイン本部カラーデザイン部の伊藤朝乃さん(写真1右)は「街でサクラを見たときの幸せな気持ちが味わえる車にしたかった。旧型マーチをピンクにすると女の子色が強くなりすぎたが、新型マーチは顔がりりしくなりサクラ色でもバランスが保てた。ようやく実現できた車が受賞できて嬉しい」と喜びを語った。

このグランプリは、自動車とは異なるデザイン分野で活躍している専門家で構成されたグランプリ・ファッションカラー賞審査委員会が選考。 審査委員会の有元正存委員長は「デザインそのものだけでなく、マーチが長年続けてきたカラーデザインの進め方、戦略性、消費者に対するコミュニケーションをトータルで評価した。デザインレベルは年々上がっており、新しい切り口も提案している。マーチを素材にしていろいろないい料理を出してくれるシェフのようだ」と授賞の理由を語った。

グランプリのほかにはファッションカラー賞と審査員特別賞があり、さらに自動車デザイナーが選ぶ4部門賞(エクステリア部門賞、インテリア部門賞、企画部門賞、技術部門賞)、そして文化女子大学造形学部の学生23人が選出する文化女子大学セレクションもあって、当日は各賞が表彰された。

女子大生に人気だったのはブラックオパールマイカのレクサスLS600h


ファッションカラー賞には外装色スピリティッドグリーンメタリックのマツダデミオ(写真2)が、審査員特別賞と文化女子大学セレクションには、外装色ブラックオパールマイカ・内装色ブラック&メローホワイトのレクサス LS600h(写真3)が選ばれた。文化女子大学セレクションを選んだ造形学部の吉沢彩紀さん(写真4)は、「高級感があって、価格に見合ったこだわりが詰まっている。迎えに来てほしい車」と選出の理由を語った。

そのほか、エクステリア部門賞をマツダデミオがファッションカラー賞と同時受賞、インテリア部門賞を日産マーチがグランプリと同時受賞。企画部門賞は外装色チャンピオンシップホワイト・内装色ブラックとTYPE Rレッドのホンダシビック TYPE R(写真5)が、技術部門賞は外装色アルティメイトメタルシルバーの日産GT-R(写真6)がそれぞれ受賞した。

ちなみにオートカラーアウォード2008の審査対象は、日本国内で生産・販売・輸入された乗用車のうち、2006年11月1日から2007年12月末日に販売開始を発表した車となる。また本アウォードは1998年度から毎年実施されており、今年度は記念の10回目となった。


(カーセンサー編集部・鈴木)