トヨタ自動車は、今年の6月19日~22日にかけてドイツで開催される、第42回ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦することを発表した。

「車の味づくり」のための人材育成をテーマに、2007年からGAZOO Racingの取り組みの一つとして行われてきたこの挑戦は今年で8年目。今回もトヨタの社員がエンジニアやメカニックを務めるなど、車と製品開発に関わる人材を鍛えることで「より良い車づくり」の深化を図る予定だ。

マシンは「LFA」「86」のほかに、今回から新たに「GAZOO Racing LEXUS LFA Code X」が加わる。同車は将来のスポーツカー技術を磨く実験車両として参戦。LFAに搭載するV10、4.8Lエンジンをベースに、排気量を5.3Lまで拡大し、出力とトルクの特性をコースに合わせて変更している。

また、ボディにはフルカーボンフレームを採用。剛性の向上と軽量化を両立し、前回参戦したLFAからさらなる進化を遂げている。このマシンを駆るのは、飯田 章氏、脇坂寿一氏、井口卓人氏の3名。全員がレーシングドライバーという強力な布陣でレースに挑む。

一方「LFA」のドライバーは、レーシングドライバーにしてモータージャーナリストでもある木下隆之氏と、スーパーGTやフォーミュラ・ニッポンで活躍中の石浦宏明氏と大嶋和也氏の3名で参戦。

「86」は、同車のマスタードライバーでもある影山正彦氏、紅一点のモータージャーナリスト佐藤久実氏、レーシングドライバーの蒲生尚弥氏というメンバーで参戦する。

海外はもちろん、日本でもニュルブルクリンク24時間耐久レースの注目度が上がってきているだけに、日本のスーパーカーやスポーツカーのレベルの高さを世界中にアピールしてほしいものだ。そして結果だけでなく、同レースで培った経験を、今後の市販車に生かし、ワクワクするようなマシンが出てくることを期待して応援したい。

「LFA」をベースにチューンナップ。排気量アップや出力特性の変更など、より高い戦闘力を備えているため、昨年以上の成績が期待される

「LFA」をベースにチューンナップ。排気量アップや出力特性の変更など、より高い戦闘力を備えているため、昨年以上の成績が期待される

スーパーカーではなく、街中でも見かけるスポーツカー「86」がベースなだけあって、オーナーはもちろん、そうでなくても応援したくなる

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