車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

▲乗れば乗るほどに、新しい楽しさが発見できるというオーナーの圓岡愛実さん ▲乗れば乗るほどに、新しい楽しさが発見できるというオーナーの圓岡愛実さん

もっと楽しい時間にするため、半年で50万円貯金

1年間で4万5000㎞。

オーナーの圓岡愛実さんが、これまで愛車のトヨタ 86で走った距離だ。

1年で1万kmも走行すれば「しっかり動かしているね」などといわれる中で、彼女が愛車とどれほどの時間を一緒に過ごしているかがわかる。

86を購入する前は、通勤などに使う日常の足として軽自動車に乗っていた。

ただ、それでも運転している時間は楽しいものにしたいとセレクトしたのはMT車だった。

「運転が好きなんです。どんな道でも、目的地がどこでもいいんです。とにかく動かしているときが楽しい」

だから軽自動車での通勤も確たる不満があったわけではない。

ただ、車をを替えればもっと楽しくなるんじゃないかという欲が出始め、それは自然と大きなものになっていった。

「半年で50万円貯めました。我ながら頑張ったなと思いますね」

▲念願だったMT車のクーペ。毎日乗っても飽きることはないという ▲念願だったMT車のクーペ。毎日乗っても飽きることはないという

混ぜそばを食べるため2時間のロングドライブ

圓岡さんが運転に興味を持ち始めたのは、両親の影響だ。

夫婦揃ってハーレーを所有し、週末はそろってツーリングに出かける。

家の車も、これまで様々なタイプの車種を乗り継いできたという。

そんな家庭で育った圓岡さんが車に運転の楽しみを見いだしたのは、必然だったのだろう。

「私も両親のようにハーレーに乗りたかった。でも日常の移動手段でもあるし、まずは車かなと」

今はハーレーを買うことより、自分の体の一部のようになった86に夢中だ。

▲「まだまだ全然慣れないですよ」と謙遜しながらも、小気味よくミッションを動かし愛車を操る ▲「まだまだ全然慣れないですよ」と謙遜しながらも、小気味よくミッションを動かし愛車を操る

通勤など目的のある移動でも、「運転が楽しいから」とつい遠回りをしがちになる。

最近、都内においしいまぜそば屋を見つけた。

自宅がある埼玉からは2時間ほどかかるが、休みの日にすでに何度か足を運んでいる。

2時間かけて好きなものを食べに行くというのも何とも贅沢だし、その移動自体がずっと楽しい時間というのもいい。

もしかしたら圓岡さんにとって、まぜそばの方が運転のついでなのかもしれない。

▲毎年正月に近所の神社で交通安全のお守りをもらってくる。その往復ももちろん愛車の86だ ▲毎年正月に近所の神社で交通安全のお守りをもらってくる。その往復ももちろん愛車の86だ

どんなクルマと、どんな時間を?

人生の時間をともに刻む相棒の86とどこまでも

トヨタとスバルが共同開発した2ドアスポーツクーペ。トヨタの直噴技術D-4Sとスバルの水平対向エンジンを組み合わせ、フロントミッドシップに搭載することで、超低重心を実現した。

この新ユニットは最高出力200ps/最大トルク205N・mという出力を発揮しながら、JC08モード燃費で13.4km/L(最軽量グレード)という優れた環境性能も実現している。

エクステリアは水平対向エンジン搭載車ならではの低いフロントフードや、ワイドで安定感のあるリアデザインなど、低重心スポーツであることを全身で表現。

室内はドライバーの手の動線を考慮したレイアウトなどにより、スポーティなコックピット空間が演出されている。

▲黒いスポーツクーペを見ると、ついつい車好きの男子を思い浮かべるが、出てくるドライバーは若い女子。なんだかこのギャップが非常に素敵だ。圓岡さんの相棒の86を見つめてみると、普段は男くさい車に見えるのに、なんだか女性的な可憐さがある車にも見えてきた ▲黒いスポーツクーペを見ると、ついつい車好きの男子を思い浮かべるが、出てくるドライバーは若い女子。なんだかこのギャップが非常に素敵だ。圓岡さんの相棒の86を見つめてみると、普段は男くさい車に見えるのに、なんだか女性的な可憐さがある車にも見えてきた
text/今泉翔太(編集部)
photo/三浦孝明