走行20万kmの240エステートに惚れて購入。ボルボ愛にあふれるこだわりフォトグラファー
2018/08/07
ゆったりとした乗り味が気持ちを整えてくれる
最近はSUVの人気で存在が薄くなっているが、ステーションワゴン(以下、ワゴン)の利便性は捨てがたいものがある。
乗用車感覚で使えて、後席をたためば奥行きたっぷりのラゲージに荷物が積める。
それに、カジュアルな印象が強いスタイリングは、週末の遊びにもよく似合う。
現在、ワゴンの選択肢が多いのは輸入車で、なかでもボルボは古くからエステート(ボルボにおけるワゴンの呼称)を揃えていた。
今回登場いただいた鈴木さんの愛車は、今でも人気が高い240エステートだ。
「若い頃に読んだ、高名な写真家の小説に『カメラマンはみんなボルボに乗っている』みたいなことが書いてありまして」
鈴木さんの“初ボルボ”は27歳のときに手に入れたV70(アッパーミドルクラスのエステート)。そしてV70ベースのクロスカントリーモデル、XC70に乗り替えた。
「XC70は15万㎞くらい乗りました。エンジンは丈夫だし、まだイケたと思いますが、トランスミッションに悪い兆候が表れたので、そろそろ潮時かと思い、それで240エステートに買い替えたんです」
カメラ機材を積む広いラゲージが最低条件である鈴木さんにとって、あえて古いモデルに乗ることにちゅうちょはなかった。
「アシスタント時代に勤めていた会社に240エステートがあって、いつかはという思いはありました。古いぶん、乗り心地はゆったりしていてスピードも遅く、初めはそれがストレスになると思っていましたが、すぐに慣れたし、むしろ気分が落ち着きます」
ラゲージはXC70よりも狭いものの、奥行きが長く、長尺のカメラ機材や遊び道具も無理なく積み込める。最近は成長したお子さんとキャンプに行く機会も増えたとか。
「小回りが利くので、狭い場所でも楽です」
そう話すと鈴木さんはカメラバッグから古いフィルム式の中判カメラを取り出した。
「古い機械は放っておくとだめになるけど、使っていればちゃんと持ち主の期待に応えてくれます。カメラも車も同じですね」
年代を気にせずに本質的な部分をとらえて楽しむ。これぞ中古車選びの真髄だ。
※本記事は、カーセンサー 2018年10月号(2018年8月20日発売予定)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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