BA.house+atelier A5建築設計事務所(前編)
カテゴリー: カーライフ
タグ: EDGEが効いている / ガレージハウス
2010/06/15
まるで主人のように家の中心に佇むガラスに覆われたGT-R
すべての部屋から愛車を眺めることができる家。これまでもそういった住宅は見てきたがここまで大胆なケースは希。ここでの主役は人ではなく、あくまでもクルマだ。
ガラスケースに収められた宝石のようなGT-R
R32GT-R。読者諸兄には今さら説明は不要なほど、日本のスポーツカーを代表する名車である。
今、手に入れたいクルマは? と聞かれたら私は、程度のいいR32GT-Rがあればぜひ、と答える。しかし、残念ながら状態のいい個体は少ないため、実際に行動に移すことはないのだが、今回の取材で程度極上の一台に出会うことができた。
場所は千葉県船橋市。まだ新しい住宅が立ち並ぶ新興住宅街だ。ブラウンやグレー、アイボリーの壁面をもつ住宅が多いなか、純白の壁面のひと際目立つ住宅があった。そこが、今回訪れたBA邸である。それは、正面からも側面からも、建物のど真ん中に鎮座するR32GT-Rが目に入るという不思議な作りであった。
正面から眺めると、中央に玄関兼用の引き戸が設けられている。ウッディな扉が、白い壁と美しいコントラストを描く。左右に開け放つと、視界の真正面にBさんがこよなく愛するR32GT-Rが姿を現した。
「設計を依頼するにあたり私が出した希望は、リビングルームからガラス越しにクルマが見えること…でした。そして、いくつかプランを提案してもらったなかに、この『ど真ん中にドンッ』がありました」
と、Bさん。愛車を自宅の中央に置き、いつでもどこからでも眺められるという夢の空間を実現した幸せ者である。
BA.house 建築家・清水貞博、松崎正寿、清水裕子
atelier A5 tel.03-3419-3830 http://www.a-a5.com/
所在地:千葉県船橋市 主要用途:専用住宅 家族構成:親子2人
構造:木造 規模:2階建 敷地面積:180.09㎡ 延床面積:110.13㎡
設計・監理:atelier A5/清水貞博、松崎正寿、清水裕子
文・菊谷 聡 text / KIKUTANI Satoshi
写真・木村 博道 photos / KIMURA Hiromichi
構成・石井 隆 editorial / ISHII Takashi
2階にあるBさんの居室入口からガレージを見下ろす。ガレージを吹き抜けとし、さらに廊下側をガラスで仕切っている。ガレージを真ん中にして居室は明確に区切られ、プライベートな空間を確保しているが、開放感は損なっていない
玄関とガレージ入口を兼ねる木製の引き戸は、ウッディなイメージを残したまま表面処理で白く加工している。その脇のガラスエリアの造形も独特だ。
ガレージを挟んで両脇に分けられたダイニングキッチンとリビングは、建物の奥にある廊下によって繋げられている
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