ドライバーなら誰しも経験がある、運転中のヒヤッとする瞬間。株式会社ネオマーケティングは、自動車免許を保有している全国の20代~40代の男女600名を対象に「運転に関する意識調査」を実施。

同調査によると、約48%のドライバーがなんらかの事故にあったことがあり、約40%のドライバーが、事故にあわないまでも「ヒヤリ」を体験しているのだとか。なかでも多いのは、飛び出してくる自転車や人に対するもので、98%にも達する。

事故を防止するための取り組みとして、細かい休憩や眠気対策のガム、運転中に車内で他のことをしないなどの調査結果が出たが、いずれも50%未満。そんな中、事故防止に大きな期待を持たれているのが、「事故防止の運転支援システム」だ。なんと、約87%の人が普及に期待を寄せているといった結果に。

もちろん、メーカーもこの要望はしっかりと把握しており、スバルの「Eyesight」をはじめとして、軽自動車ではダイハツの「スマートアシスト」など、衝突回避支援システムを搭載した車を次々に発売。売れ行きも好調のようだ。

実は、衝突回避支援システムや駐車場の白線を認識してステアリングを自動操作するパーキングアシスト、先行車を認識して車間距離を保ちながら走行するレーダークルーズコントロールなどを上手く駆使すれば、現在の技術でも高速道路上なら自動運転は可能という意見も存在する。

自動運転なんて夢のような話だと思うかもしれないが、世界最大の自動車メーカーであるトヨタは、高級車「レクサスLS」に、カメラやレーダー、GPSなどを搭載し、車の周囲にいる人や物体を感知したり、信号を認識したりして、安全な走行を支援する自動走行システムを研究中。(トヨタは「完全な自動運転を目指してはいない」とコメント)。

つい先日、新エネルギー・産業技術総合開発機構が発表した技術は、4台のトラックの先頭だけを人間が運転、後ろの3台は自動運転とし、時速80km、車間4mの隊列走行を成功させた。また、Googleも同様に自動運転カーを研究中。同社の本社があるカリフォルニア州では、条件付きで自動運転の公道走行が合法化されている。

国土交通省のオートパイロットシステムに関する検討会は、2020年代初頭に“自動運転の実用化”を目指すとしている。もちろん、万が一、事故が発生したときの責任の所在など、法的な整備も必要だが、上手くいけば、今の子ども達が免許を取る頃には、ヒヤリ、ハットは過去の言葉になっているかもしれない。

とはいえ、まだまだ車の運転は自己責任。どんなに優秀な技術が搭載されていても、慎重に運転しないとダメ、絶対。

上位は「自転車」関連。2011年10月に警視庁が自転車も車道を走ることを義務付けたが、そのことが影響を及ぼしたと考えられる

上位は「自転車」関連。2011年10月に警視庁が自転車も車道を走ることが義務付けたが、そのことが影響を及ぼしたと考えられる

新エネルギー・産業技術総合開発機構が行った自動運転の実験。将来的に実用化が進めば15%以上の省エネルギー効果が期待できる

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