私に限らず、自分の運転にそこそこの自信をもっている人は少なくないだろう。「サーキット走行とかは別だけど、普段の運転では急ブレーキを踏むこともないし、安全運転を心掛けている」と。では、その運転に点数をつけるとしたら何点なのか? それを教えてくれるアプリが「スマ保『運転力』診断」。iOS版とAndroid版があり、いずれも無料だ。

このアプリをリリースしたのは自動車保険も取り扱う三井住友海上火災保険。同社の保険に加入していなくても機能をフルに使うことができる。診断はスマートフォンの加速度センサーを利用するため、スマートフォンの機種によって診断結果が異なる場合もある。

最大の特徴は、単に運転を診断してくれるだけでなく、必要に応じて自動的に運転状況を動画で記録してくれるということ。つまりドライブレコーダーとしても活用できるのだ。録画されるのは急ブレーキをかけたときなど、運転中にアプリが危険と判断した瞬間。その前後15秒間が記録されるので、万が一の事故時にも役立ちそうだ。

iOS版とAndroid版の内容や操作方法は同じ。今回はAndroid版で試してみることにした。まずアプリを立ち上げると右【図1】が表れる。画面右にある「ドライブレコーダー付『運転力』診断」をタッチしてドライブをスタート。“診断中”は右【図2】の画面のままで、安全のためにも運転中は何もしなくてよい。

30分走った時点で車を止め診断結果を見てみた。よく知っている道を走ったということもあり結構自信があったのだが、結果は61点でB判定(右【図3】)。運転総合アドバイスでは「全般的に安定してるけど時々急発進・急減速・急カーブするよ」的なことを指摘された。走行ルートも確認でき(右【図4】)、さらにその中でアプリが判断した重要な局面は動画で振り返ることもできる(右【図5】)。

使用する際はダッシュボード上にクレードルなどで固定する必要がある。また診断中に電話がかかってきた場合、診断は中止される。さらに今回のようにドライブレコーダー付きの診断を行う場合はバッテリーの消費量が高いので、スマートフォンの電源を確保したほうがいい。

ドライブレコーダーのデータは、iPhoneなら本体、Android端末ならSDカードに記録。総合点の推移も見ることができ、動画を含めデータはいつでも振り返られるし、選んで削除することも可能。無料で万が一の事故時にも役立つこのアプリ。インストールして、まずはあなたの“運転力”を診断してみてはいかが?

iOS版/無料。 条件: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、およびiPad に対応。iOS 4.1 以降が必要

Android版/無料。 Android 要件: 2.2以上(ただし4.0は今後対応予定)

Text/籠島康弘

スマ保『運転力』診断 アイコン|クルマ神アプリ

スマ保『運転力』診断
どれくらい安全に運転しているかを点数化してくれる。ドライブレコーダーの機能もある三井住友海上火災保険のアプリ。iOS版とAndroid版があり、ともに無料

スマ保『運転力』診断 起動時画面|クルマ神アプリ

【図1】起動時の画面。前回の診断結果が表示される。「ドライブレコーダー付『運転力』診断」か「『運転力』診断」をタップするとスタートする

スマ保『運転力』診断 診断中|クルマ神アプリ

【図2】診断中の画面がこれ。下の■ボタンをタップすると診断をストップできる。右上には「緊急時の連絡」ボタンがあり、タップすると別画面が表れて、救急車を呼んだり警察へ電話をかけることができる

スマ保『運転力』診断 診断結果|クルマ神アプリ

【図3】診断が終了すると診断結果が表示される。「運転総合アドバイス」をタップすると、音声と文字でどこが良くて何が悪いのかを教えてくれる。ちなみにAは80点以上、Bは40点~80点未満、Cは40点未満だ

スマ保『運転力』診断 走行ルートの画面|クルマ神アプリ

【図4】図3の「走行ルート」をタップすると走行軌跡が表示される。ルート上の「!」が減点された場所。「!」をタップすると動画を見て振り返ることができる

スマ保『運転力』診断 運転時の録画映像|クルマ神アプリ

【図5】図4で減点された走行の前後15秒の映像。画質はさほど良くはないが十分に使える。運転中は気にしていなかったが指摘されてみれば確かに急減速だと納得