スズキ MRワゴン【プレイバック試乗】
カテゴリー: スズキの試乗レポート
2010/04/05
コンセプト
後部座席もしっかり座れる次世代軽自動車
MRワゴンの元は1999年の東京モーターショーに参考出品された車だ。そのコンセプトカーは次世代の軽自動車の一つの方向性を示したものとして展示された。次世代の軽自動車の姿。それもMRワゴンのカタチは、明らかに ファミリィカーとしてのものだ。
スズキのファミリィカーといえば、ワゴンRが有名。しかしワゴンRは大好評の一方で、ユーザーから「後部座席をもっと広くしてほしい」という根強い要望があったのだという。そこで大人4人が快適に過ごせる新型モノフォルムセダンとして開発されたのがこのMRワゴンというわけだ。当初周囲からは次期ワゴンRと目されていたMRワゴンも、スズキとしては新ブランドとして位置づけしているという。来年には日産にOEM供給する予定だ。
室内&荷室空間
ワゴンR以来のこだわり座面高635mm
「635mm」これがスズキのこだわりだ。ワゴンR以来、ハイト系ワゴンの座面高は、地上から635mmと決められている。この高さを基本に室内は作られた。フロントシートに座ってみると確かに腰の高さを変えずに座れる。降りるときの足つき感もよかった。個人的にはもう少しアイポイントが高くてもいいと思うが、それは座面を上下させるシートリフターを使えばよいだろう。シート表皮やインパネの素材もこれまでの軽自動車のレベルを上回る上質なもの。
そしてすごいのがシートアレンジ。リアシートのスライド、可倒、フラットなど多種多彩で後席の快適性も十分。小物入れも500mlペットボトルが4カ所に入る。携帯電話入れもある。ここまで考えた技術陣を褒めてあげたいくらいだ。
ドライブフィール
スムーズな加速を味わえるマイルドターボ
エンジンは2タイプ。3 気筒DOHC・VVT54馬力と、ターボ60馬力だ。このターボはターボ過給圧を抑えたライトプレッシャータイプ。ミッションはどちらもコラムシフトの4速AT。駆動は前輪になる。最初は54馬力のノーマル車からドライブ。このエンジンはスムーズに回転する。音の高まりも少ない。加速も60km/hぐらいまでならダッシュするので、不満はなかった。それよりもスムーズなのがターボ。軽の自主規制64馬力を下回る60馬力のマイルドターボはドッカーンがなく、おとなしく加速する。交差点を左折してからの加速がとくにスムーズで、力強くて気持ちよかった。ハンドリングもしっかり感がある。ボディの剛性が高いのでこのような操作感なのだ。ブレーキもしっかりと利いてくれた。
こんな人にオススメ
このような軽自動車のユーザーは30代の女性、ということになっている。しかし、MRワゴンはラテン車系のスタイルが特徴。プジョー406やアルファ156に乗っている家のセカンドカーに並べてもおかしくないスタイルだ。街中をこれで走れば気分はローマっ子かパリジャンだ。SPECIFICATIONS
グレード | Xナビパッケージ |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 3395 x 1475 x 1590 |
ホイールベース(mm) | 2360 |
車両重量(kg) | 840 |
乗車定員 | 4人 |
エンジン種類 | 直3DOHC |
総排気量(cc) | 658 |
最高出力 | 40kW(54ps)/6500rpm |
最大トルク | 63N・m(6.4kg-m)/3500rpm |
車両本体価格 | 127.5万円 |
スズキ MRワゴン【プレイバック試乗】/試乗レポート
あわせて読みたい
- 【スズキ MRワゴンの中古車を買うなら】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】
- こんなご時世だからこそ欲しくなる! パーソナルモビリティの先駆け、スズキ ツイン
- 【マンガ】ホンダ N-ONE(現行型)ってどんな車? 詳しく解説【人気車ゼミ】
- 元教習指導員オススメ! 総額100万円以内で買える“脱ペーパードライバー”にぴったりなモデル【SUV編】
- わずか0.7%の掲載台数! 大人気モデルのホンダ N-BOXを狙うなら、激レアモデル「モデューロX」で差をつけろ
- 【試乗】新型 アウディ A1 スポーツバック│エントリークラスの常識を覆す数々の装備は、ハッチバックの可能性を大きなものに!
- 【名車への道】’11 アバルト 695 トリブート・フェラーリ
- 令和のマー坊とでも呼んでくれ! 今こそ楽しい、スズキ マイティボーイ