※この記事はカーセンサー関東版31号(2000年8月17・24日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

NA感覚のターボはレスポンスも良く、しっかり加速する

  • 三菱 パジェロイオ 走り|ニューモデル試乗
  • 三菱 パジェロイオ リアスタイル|ニューモデル試乗
↑加速したいときにはしっかりと応えてくれるだけでなく、レスポンスも良くターボを意識させない(左)スポーティでスタイリッシュなキャラクター。NAモデルより20mmローダウンされている(右)
NAモデルの2L化に伴い、追加されたスポーティ仕様の1.8L GDIターボに試乗した。グレードは5ドアTR。4WDで4ATという組み合わせのみの設定となる。2Lに比べるとパワーとトルクは24ps/2.9kg-mも勝っている。それでいて燃費は10・15モードで13.0km/L。これは、2L GDIおよび従来の1.8L GDIと同様というのが、大きな特徴だ。

比較的着座位置の高いドライビングポジションからのスクエアなボディの見切りは極めて良い。室内の幅は広いとはいえないが、その分、車幅が狭いので気兼ねなく寄れたり、すれ違えるので街中で扱いやすく、女性に高い人気なのがよく理解できる。発進直後にゆっくりと曲がりながら上り坂に入るような状況でも、TRは実にスムーズ。わざと1000回転前後にアクセルを戻しても、よく粘り立ち上がる。

乗り心地はNAに比べスポーティに味つけされている

  • 三菱 パジェロイオ インパネ|ニューモデル試乗
  • 三菱 パジェロイオ エンジン|ニューモデル試乗
↑黒とメタル基調のインパネが精悍。ナルディのステアリングはオプション(左)初のGDIターボはNA感覚に近く、ターボのイメージを変え、燃費でも検討する(右)
しっかりと踏んで、再加速したいときにはしっかりと応えてくれるだけでなく、レスポンスも良くターボを意識させない。半面、サウンド的には一般的なターボのほうが逞しい。いわゆるターボのイメージである、過給に乗ってガーンと加速する力感には乏しい。

NAに比べ乗り心地はスポーティに味つけされている。タイヤを65扁平としたことで、剛性感が上がり、ダンピングが利いた印象だ。ハンドリングでも、高さを必要以上に意識しない設定がされている。

NAに対して、ターボはリアにもディスクブレーキを採用、高速からのブレーキの連続にも精度良く応え、安定感でも納得。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード TR
駆動方式 4WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3975×1680×1690
ホイールベース(mm) 2450
車両重量(kg) 1410
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC+ターボ
総排気量(cc) 1834
最高出力[ps/rpm] 160ps/5200rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 22.4kg-m/3500rpm
10・15モード燃費(km/L) 13.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/53
車両本体価格 210.0万円

根本 純の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 5点 加速性能 3点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 3点 ラゲージルーム 2点 操縦安定性 3点 燃費 4点
後席居住性 2点 パワー感 3点 高速安定性 3点 ステータス 3点
内装の質感 4点 トルク感 4点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 68/100
(Tester/根本 純 Photo/渡邉 英昭)