三菱 デリカD:5 クリーンディーゼル車 (松本英雄)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: 三菱の試乗レポート
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2013/02/26
2007年に登場したデリカD:5のディーゼルエンジン搭載モデル。登場から6年経過しているが、優れたデザインによって古さを感じさせない。国産ミニバン初のディーゼル搭載車だ
待望のディーゼル!
基本設計のレベルの高さを改めて実感
国産ミニバン初のディーゼルエンジン搭載モデルとなるデリカD:5。2007年登場の現行型とエンジン以外は同型である。重量級のモデルやファミリーカーとして常にフル乗員の車はディーゼルが良い。
その理由はトルクの出し方にある。ガソリンエンジンよりも燃焼が安定しているディーゼルは、とにかく発進や加速、粘り強さが身上である。同じ排気量でもターボの圧力如何ではトルクがガソリン車の1.5倍以上だ。しかも日本は燃料である軽油がガソリンよりも安い。加えて燃費も良いため、至れり尽くせりなのだ。それもあり、過去のデリカ(2~4代目)はディーゼルの支持率が高かった。
すでに登場から6年経過しているが、優れたデザインによって古さを感じさせないところは評価すべき点だ。乗り込んで改めて分かったのは見切りが素晴らしいということ。タフな印象を与えるデザインだが、機能性もしっかり考えられているのだ。
音は気になるがパワーは十分
D:5ディーゼルを動かしてみる。エンジンを始動させるとディーゼル特有のゴロゴロとした音が聞こえてくる。遮音材には相当気を配ったようであるが、昨今のディーゼル車と比較すると、かなり振動と音が気になる。特に発進時の音はトラックっぽい。アクセルを踏み込んだんだときの音が気になるが、出力に関しては申し分なく力強く、ATとのマッチングもスムーズだ。
この手のミニバンにしてはシャーシが素晴らしく、ガタピシひとつしない。プラットフォームが良質で乗り心地も良い。だからこそエンジンの音と振動が残念。とはいえ、アクセルを踏み込んだときに気になるだけなので、一定走行時やエンジンブレーキ時はガソリン車よりも少し大きい程度。慣れれば問題ないだろうし、デリカのディーゼルを待ち望んだ人にとっては、些末な事柄に違いない。
SPECIFICATIONS
グレード | D-Power package(7人乗り/8人乗り) | D-Premium(7人乗り/8人乗り) |
駆動方式 | 4WD | |
トランスミッション | 6AT | |
全長×全幅×全高(mm) | 4730×1795×1870 | |
ホイールベース(mm) | 2850 | |
車両重量(kg) | 1880/1890 | 1900/1910 |
乗車定員(人) | 7/8 | |
エンジン種類 | 直4DOHC+ターボ | |
総排気量(cc) | 2267 | |
最高出力[kW(ps)/rpm] | 109(148)/3500 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 360(36.7)/1500-2750 | |
JC08モード燃費(km/L) | 13.6 | |
ガソリン種類/容量(L) | 軽油/64 | |
車両本体価格(万円) | 341.9 | 393.4 |