三菱 ギャランフォルティス 【ニューモデル】
2007/10/01
■ 魅力的な欧州テイストの乗り味とお買い得な価格設定
◆コンセプト
安全性、環境、快適性など世界基準のスポーツセダン
三菱のミドルセダンであるギャランと小型セダンであるランサーを統合する形で登場したモデル。海外ではランサーとして、国内ではギャランの冠をもつフォルティスとして販売される。当然ながら海外比率の高いモデルなので、走行性能はもちろんのこと、安全性や環境性能、快適性なども含めて、グローバル基準のスポーティセダンとして開発された。外観デザインは三菱の新しい顔ともいえる台形のグリルと、逆スラントしたフロントノーズによるアグレッシブな顔つきが特徴。リアビューは3連の丸型ランプを収めた横長のコンビランプが印象的だが、アルファ156などが連想されてしまうのはやや残念。
インテリアはアーチ状のインパネが広さ感を演出している。
◆室内&荷室空間
絶妙サイズのボディの中に十分な居住空間と荷室空間
ボディサイズは従来のギャランよりも短くてランサーよりも長い中間的な全長と、ギャランよりも幅広い全幅、十分な全高という絶妙のサイズだ。ホイールベースは従来のギャランと同じである。全高が貢献してヘッドスペースが拡大するなど、室内空間は全体に十分な広さが確保されている。着座位置の地上高が高くなったことで、乗り降りがしやすく視界の開けた運転席となった。最小回転半径が5.0mというのはとても小さくて扱いやすい数値である。
ラゲージスペースは標準状態でも十分な容量があるが、6:4の分割可倒式リアシートを倒せば、トランクスルーによってさらに拡大された空間を実現できる。ちなみに後席の中央にも3点式シートベルトがきちんと装備されている。
◆ドライブフィール
欧州車的なスポーツの走り乗り。心地の良いエクシード
ギャランフォルティスをベースに次期ランサーエボリューションXが作られることからもわかるように、スポーティな走り味をもつ。特に18インチタイヤを履いたスポーツは、ロールを抑えた硬めの乗り味が欧州車的な走りを感じさせる。18インチの割には乗り心地も悪くないが、必ずしもお勧めグレードとは言い難い。これに対して16インチタイヤを履いたエクシードは優れた乗り心地を感じさせ、一般のユーザーにはこちらがお勧めだろう。
搭載される2Lエンジンは113kW/198N・mの動力性能を発生し、ボディに対して余裕ある実力をもつ。スポーツモード付きのCVTとの組み合わせによって滑らかな走りを実現している。パドルによる積極的な操作も可能だ。
◆こんな人にオススメ
ギャランフォルティスは発売当初から相当に好調な売れ行きを示しているが、これは価格の安さも理由だ。カーナビの付いたスーパーエクシードで210万円台の価格はライバル車となるトヨタプレミオ/アリオンなどに比べてグンと割安。多人数乗車を必要とせず、オーソドックスなセダンが欲しいという人には、幅広く勧められる車である。主要諸元のグレード | スポーツ |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 4570×1760×1490 |
ホイールベース(mm) | 2635 |
車両重量(kg) | 1370 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1998 |
最高出力[kW(ps)rpm] | 113kW(154ps)/6000rpm |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 198N・m(20.2kg-m)/4250rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 13.6 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛レギュラー/59 |
車両本体価格 | スポーツ 204万7500円 スーパーエクシード ナビパッケージ 212万1000円 |
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