スタイリッシュなデザインどおりの軽快かつ爽快な走り

(Tester/佐藤久実 Photo/尾形和美、篠原晃一)

コンセプト
主流のスペース系を捨て斬新なデザインで登場

マツダ デミオ フロント|ニューモデル試乗 マツダ デミオ リア|ニューモデル試乗 マツダ デミオ|ニューモデル試乗
コンパクトカーもスペース系が主流の中、軽量・コンパクト化したいという理由からトールワゴンスタイルを捨て、スタイリッシュな5ドアハッチバックに生まれ変わった。国産の同クラスにデザインコンシャスなハッチバックがなかっただけに、この潔い決断は斬新かつ新鮮でインパクト大。男女を問わず受け入れられるカッコ良さに目を引かれる。

搭載されるエンジンは、1.3Lと1.5Lで3種類。トランスミッションも、エコノミーな4AT、燃費に優れるCVT、そしてスポーティな5MTと3種類がラインナップされる。なかでも注目のグレードは、1.3Lミラーサイクルエンジン+CVTが組み合わされる「13C-V」。しなやかな新世代のzoom-zoomな走りにも注目だ。

室内&荷室空間
他にはない立体的な造形にシックな雰囲気もプラス

マツダ デミオ インパネ|ニューモデル試乗 マツダ デミオ フロントシート|ニューモデル試乗 マツダ デミオ リアシート|ニューモデル試乗
インテリアでは、ダッシュボードやシートなどを立体的な造形とすることで上質感を演出、安心感や信頼感のある空間を作り出している。ブラックでダーク系のダッシュやトリムと、オフホワイトの明るいシートファブリックのハイコントラストがシックでオシャレな雰囲気を作っている。かわいすぎず、暖色系でまとめていないところに、かえってハイセンスを感じる。一見、女性に媚びないスタイリッシュさ。それでいて、センターコンソールにバッグを置くトレイを設けるなどさりげなく女心をとらえているところがニクい。

 ラゲージスペースも、ベビーカーがそのまま入れられる配慮がある。ワンタッチで:4分割のリアシートも倒せ、パーソナルユースには十分な空間がある。

ドライブフィール
排気量以上に感じる低速域からの太いトルク

マツダ デミオ エンジン|ニューモデル試乗 マツダ デミオ アルミホイール|ニューモデル試乗 マツダ デミオ 走り|ニューモデル試乗
イチオシの13C-Vに乗る。やっぱり車にとって「軽さ」はあらゆる点でメリットが大きいと改めて実感。コンパクトカーらしい軽快な発進加速がある。1.3Lとしては十分なトルクでスルスルとスピードメーターの針が上がっていく。この滑らかさ、そして軽快さは、エンジン自体もさることながら、組み合わされるCVTのおかげもある。もちろん、ボディの軽さも。このサイズで先代から100kgの軽量は相当がんばった。

ハンドルのフィーリングも滑らかだし、乗り心地もマイルドだけどフワフワせずに落ち着きがある。快適なドライブフィールは市街地を走っているだけでもハッピーな気分にしてくれる。ただしタウンユースには全く不満はないが、高速域ではもう少しリアの安定感が欲しい。

こんな人にオススメ

車のチョイスにスタイリングの良さは外せないという人にはオシャレで俄然存在感の光るデミオは魅力的。パーソナルユースでエコ派な人にもオススメで、23km/Lの燃費の良さも自慢。このスペックをもつ「13C-V」は、1.3L+4ATの13Sに対してパッケージで11万円高いが、経済性とドライバビリティを考えれば、絶対オススメです。

主要諸元のグレード 13C-V
駆動方式 FF
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 3885×1695×1475
ホイールベース(mm) 2490
車両重量(kg) 990
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1349
最高出力[kW(ps)rpm] 66kW(90ps)/6000rpm
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 120N・m(12.2kg-m)/4000rpm
10・15モード燃費(km/L) 23.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/41
車両本体価格(万円) 131.0