【試乗】新型ホンダ アコード|欧州の風を感じられる生まれ変わったフラッグシップセダン
2024/05/31
内外装ともに上品でシンプルなデザイン
ホンダの誇るフラッグシップが、今やアコードになっているのはみなさんご存じだろうか。知らない間に旗艦モデルが生産中止になり、繰り上がった印象もある。
これは個人的なことで恐縮だが、幼い頃に我が家はホンダ車を購入した。1977年のスーパーカーブームの頃だ。それが初代アコードだった。
3ドアハッチバックではあったが、子供ながらに“高級な外車”の雰囲気があったことを覚えている。ベージュのメタリックカラーで内装も共色系、ベロアのシート生地がいい感じだった。
そういったこともあって、私の記憶ではアコードは外国車っぽい作りだという印象が強い。
話を戻し、11代目となったホンダの最上級車を箱根と都内市街地でドライブしたのでお伝えしたい。まずスタイリングだが、これはアメリカンテイストにドイツプレミアムモデルのエッセンスを導入した雰囲気だ。
ホンダの得意とするエッセンスを、日本風にアレンジしたデザインと言える。先代よりもエモーショナルとなった印象を受けた。
また、地味な部分であるがプレスの技術と組み立て精度が高く、パーティング(外板の合わせ目)の隙間が狭くなっておりデザインを重視したフォルムでもある。
Aピラーの延長線上がオーバーハングを長くしたフロント先端部との交点になる。これは全高を低く見せてスタイリッシュさを演出するのに寄与している。
また、横置きエンジンを全面的に受け入れて潔いデザインと言える。
内装は落ち着いた水平基調で視認性が高い。「いかにもフラッグシップ」という派手さはないが、ゆとりの中にタイト感もあったりしてスポーティな雰囲気を味わえる。
エンジンは、2Lアトキンソンサイクル。実際の圧縮工程よりも膨張を長くとることで、通常のサイクルで捨てられていた排気エネルギーを少なくして、燃料消費率を下げる方式である。
様々なメーカーで採用されているが、ホンダのアトキンソンサイクルは完成度が高い。
走り出しはモーターのみでエンジンは始動しないが、負荷を大きく与えると滑らかに始動する。
非常に剛性の高いブロックとクランクシャフトによって、バランスシャフトを採用しているとはいえ振動が少なく滑らかな質の高いユニットだ。
ホンダのハイブリッドシステムである「e:HEV」をごく簡単に説明すると、基本的にはエンジンからの動力によって、ジェネレーターからモーターへバッテリーをかえして電気を供給している。
モーターでは効率が不利な領域においてはエンジンを動力として直結させて、パフォーマンスと燃費の両立を図っているのだ。
▼検索条件
ホンダ アコード(11代目) × 全国※当記事で紹介しているグレードとは別グレードも含まれます。
※流通状況により物件が表示されない可能性があります。
地面に吸いつくような安定した走り
お世辞にもフラットな路面とはいえない道を1kmほど走って驚いた。とても乗り心地がいい。ボディ剛性とサスペンションのマッチングが非常に良いのだ。
アダプティブダンパーとヨーセンサーを利用してフラットライドを狙った飛び道具による恩恵も大きいが、思った以上に良好だ。
およそ4.98mのボディでもタイトな山間部でも、スイスイとスポーティなハンドリングを展開してくれる。
しかし、フラッグシップモデルであるアコードはやはり高速と街中を優雅にも走りたい。
高速道路を走る。静粛性は前後シートともに良好だ。たいていのモデルはリアクオーターの風切り音が気になったりするが、思った以上に会話が楽しめる。
オーバーハングが伸びても市街の取り回しは見切りが良く、外観から受ける印象より短く感じられる。タイトな車庫入れでも苦ではない。
決して気取っていないが、上品な雰囲気が漂いゆとりがにじみ出てくるようなモデル。それが新型アコードである。
【試乗車 諸元・スペック表】
●アコード 2.0
型式 | 6AA-CY2 | 最小回転半径 | 5.7m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.98m×1.86m×1.45m |
ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.83m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.62m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.01m×1.59m×1.18m |
4WS | - | 車両重量 | 1580kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.14m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
クリスタルブラック・パール |
||
オプション色 |
プラチナホワイト・パール、メテオロイドグレー・メタリック、イグナイトレッド・メタリック、キャニオンリバーブルー・メタリック |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 6AA-CY2 |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 4 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | クリスタルブラック・パール |
オプション色 | プラチナホワイト・パール、メテオロイドグレー・メタリック、イグナイトレッド・メタリック、キャニオンリバーブルー・メタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
不明 |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.7m |
全長×全幅× 全高 |
4.98m×1.86m×1.45m |
ホイール ベース |
2.83m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.59m/1.62m |
室内(全長×全幅×全高) | 2.01m×1.59m×1.18m |
車両重量 | 1580kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.14m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | LFD | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 48リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1993cc | 燃費(WLTCモード) | 23.8km/L └市街地:20.5km/L └郊外:27km/L └高速:23.6km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 達成車 |
||
最高出力 | 147ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
182(18.6)/4500 |
エンジン型式 | LFD |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1993cc |
最高出力 | 147ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
182(18.6)/4500 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 48リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 23.8km/L └市街地:20.5km/L └郊外: 27km/L └高速: 23.6km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 達成車 |
▼検索条件
ホンダ アコード(11代目) × 全国※流通状況により物件が表示されない可能性があります。
※当記事で紹介しているグレードとは別グレードも含まれます。
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。