N-BOX▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、ホンダ N-BOXに試乗した際のレポートをお届け

親しみやすさを覚える内外装

初代N-BOXを試乗したときのことが忘れられない。軽自動車の枠を完全に取っ払ったほどのクオリティだったからだ。

シャシー剛性はトールワゴンとは思えないほどバランスが良く、当時のリッターカークラス以上の出来栄えだった。それが2011年だから、今から約12年前の話だ。

今でも街中を見かけるが、古さを感じさせないプロポーションである。
 

nbox ▲2011年12月に登場した初代のN-BOX

そして2代目も、さらにブラッシュアップをかけたモデルであった。2代目はサスペンションのしなやかさとインテリアのクオリティが上がり、ターボモデルのドライバビリティがとても向上した。

「もうこれは軽自動車ではない」という次元まで高めていったのだ。
 

nbox ▲2017年9月に登場した2代目のN-BOX

そして3代目だ。

正直言って2代目も販売台数は安定的に好調である。6年の定期的なモデルチェンジは、ホンダのエンジニアが持つ「とどまらない向上心」を追求したものになっているだろうか。中だるみにはなっていないだろうか。

実物を初めて横浜で目にする。おとなしめでアンニュイな雰囲気が漂う。
 

N-BOX
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N-BOX

カーセンサーのYouTubeチャンネルの動画でも触れているが、プレスのクオリティが向上して小型ながら柔らかな曲線に塊感を与え、見た目の質感を高めた。

世界的なトレンドであるメッキ部分を抑えた共色により、華美に装飾するよりデザイン力と樹脂パーツの品質で、シックでいいモノ感ある雰囲気に仕立て上げている。
 

N-BOX
N-BOX

内装も外装に沿ったクラシックな本棚のような、どこか昔から見たことがあるエッセンスを導入している。日本らしい醤油系の装飾が安らぐのは私だけではないだろう。

シートのファブリックもパッケージの良い1LDKのリビングに合わせたようだ。運転しなくても、リクライニングにして好きな本や動画を見ていたくなる。さらに、走ってみてこの価値観は倍増した。広いグラスエリアとシートポジションも相まって、視認性は良好だ。これは初代から変わらない。
 

N-BOX
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NAの3気筒ユニットの振動が少ないことに驚く。

また、アイドリングストップからの再始動の素早さはエンジン屋の技術集団らしい。ほんの細かなところに、エンジニアはこだわるのである。
 

N-BOX

まず試乗したのは通常モデルのNA車で、大人が3人乗車した状態で走行した。走りのイメージは加速の良さというよりも、スムーズであるということ。デザインに似た、ほんわかした動力性能がいい。

フルロード(※編集部注 目いっぱいアクセルを踏み込む)でも嫌なノイズもない。実にスムーズなCVTは、エンジンのトルク特性と速度を上手に結び付けながら動力のトルク不足を補い不満のない走行を演じる。
 

N-BOX

トルクフルなターボモデル

一方、ターボ搭載のN-BOXカスタムはシャープで愛嬌が少ないフロントが印象的だ。軽自動車に高級なスパイスを振りかけたデザインはクリーンで大人びた少年 のようである。

チープな感じにならないところが上手だと感じた。
 

N-BOX
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内装も専用の人工表皮の出来栄えもちょっとびっくりする。

しっとりしていてホールド性もいい。ファブリックもいいと思ったが、人工表皮とシートの組み合わせはこのクラスの中ではトップである。
 

N-BOX
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走らせると、これが素晴らしい加速でビックリした。伸びやかでよどみのないトルク特性はCVTとのマッチングの良さを知ることができる。

トールワゴンであるが高速コーナーのスタビリティが高い。特にリアの剛性を向上した恩恵によって狙いどおりの追従性を生むことができるのだ。

試乗したカスタムは、タイヤの剛性も高かったゆえにサスペンションが本領を発揮する。キャラクターは違うが持ち味の良さは甲乙つけがたい。あとは好みのチョイスとなる。
 

N-BOX
文/松本英雄、写真/尾形和美

▼検索条件

ホンダ N-BOX(3代目)

【試乗車 諸元・スペック表】
●660 ファッションスタイル

型式 6BA-JF5 最小回転半径 4.5m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 3.4m×1.48m×1.79m
ドア数 5 ホイールベース 2.52m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.31m/1.31m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 2.13m×1.35m×1.4m
4WS - 車両重量 910kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 インパネ 最低地上高 0.15m
マニュアルモード -    
標準色

オータムイエロー・パール、フィヨルドミスト・パール、プレミアムアイボリー・パールII

オプション色

-

掲載コメント

-

型式 6BA-JF5
駆動方式 FF
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 オータムイエロー・パール、フィヨルドミスト・パール、プレミアムアイボリー・パールII
オプション色 -
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
インパネ
マニュアル
モード
-
最小回転半径 4.5m
全長×全幅×
全高
3.4m×1.48m×1.79m
ホイール
ベース
2.52m
前トレッド/
後トレッド
1.31m/1.31m
室内(全長×全幅×全高) 2.13m×1.35m×1.4m
車両重量 910kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.15m
掲載用コメント -
エンジン型式 S07B 環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
種類 直列3気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 - 燃料タンク容量 27リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 26.1km/L
総排気量 658cc 燃費(WLTCモード) 21.6km/L
└市街地:18.8km/L
└郊外:23.4km/L
└高速:21.8km/L
燃費基準達成 R12年度燃費基準
75%達成車
最高出力 58ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
65(6.6)/4800
エンジン型式 S07B
種類 直列3気筒DOHC
過給器 -
可変気筒装置 -
総排気量 658cc
最高出力 58ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
65(6.6)/4800
環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 27リットル
燃費(JC08モード) 26.1km/L
燃費(WLTCモード) 21.6km/L
└市街地:18.8km/L
└郊外: 23.4km/L
└高速: 21.8km/L
燃費基準達成 R12年度燃費基準 75%達成車

●カスタム 660 ターボ コーディネートスタイル モノトーン

型式 6BA-JF5 最小回転半径 4.7m
駆動方式 FF 全長×全幅×全高 3.4m×1.48m×1.79m
ドア数 5 ホイールベース 2.52m
ミッション CVT 前トレッド/後トレッド 1.3m/1.3m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) 2.13m×1.35m×1.4m
4WS - 車両重量 940kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 -kg
ミッション位置 インパネ 最低地上高 0.15m
マニュアルモード    
標準色

スレートグレー・パール、プラチナホワイト・パール

オプション色

プレミアムクリスタルレッド・メタリック

掲載コメント

-

型式 6BA-JF5
駆動方式 FF
ドア数 5
ミッション CVT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 スレートグレー・パール、プラチナホワイト・パール
オプション色 プレミアムクリスタルレッド・メタリック
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
インパネ
マニュアル
モード
最小回転半径 4.7m
全長×全幅×
全高
3.4m×1.48m×1.79m
ホイール
ベース
2.52m
前トレッド/
後トレッド
1.3m/1.3m
室内(全長×全幅×全高) 2.13m×1.35m×1.4m
車両重量 940kg
最大積載量 -kg
車両総重量 -kg
最低地上高 0.15m
掲載用コメント -
エンジン型式 S07B 環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
種類 直列3気筒DOHC 使用燃料 レギュラー
過給器 ターボ 燃料タンク容量 27リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 24.5km/L
総排気量 658cc 燃費(WLTCモード) 20.3km/L
└市街地:17.1km/L
└郊外:22.2km/L
└高速:20.9km/L
燃費基準達成 R12年度燃費基準
70%達成車
最高出力 64ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
104(10.6)/2600
エンジン型式 S07B
種類 直列3気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 658cc
最高出力 64ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
104(10.6)/2600
環境対策エンジン H30年基準 ☆☆☆☆☆
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 27リットル
燃費(JC08モード) 24.5km/L
燃費(WLTCモード) 20.3km/L
└市街地:17.1km/L
└郊外: 22.2km/L
└高速: 20.9km/L
燃費基準達成 R12年度燃費基準 70%達成車
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。

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