※この記事はカーセンサー関東版40号(2000年10月26日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

5ドアのシビックにはない“ちょっと”スポーティなRSを設定

  • ホンダ シビックフェリオ 走り|ニューモデル試乗
  • ホンダ シビックフェリオ リアスタイル|ニューモデル試乗
↑トルクの大きな盛り上がりこそないが、スムーズな吹け上がりで、十分にスポーティセダンのレベル(左)標準装備でリアスポイラーが付くのはRSだけ。ホイールも15インチを装着する(右)
5ドアのシビックがファミリィユースを重視しているのに対し、4ドアセダンのフェリオは、少しだけ走りの方向に力を入れたモデルがある。それがFF車のRSだ。RSのエンジンは4ドアセダンのなかで唯一の1.7L、130psを搭載している。ミッションも5ドアではCVTと4 速ATだけだが、フェリオには、このRSとBグレード、4WD車に5速MTも用意されている。

RSの内装はホワイトメーターやカーボン調センターパネル、さらさらとしているが滑りにくい、ソフトウィーブのシート地などが専用となる。 シートはフロント、リアともにヘッドスペースはたっぷりしているが、リアシートはリアウインドウがやや頭上にかかるのが不満点。トランクスペースはかなり広い。

外装では、他のグレードが14インチなのに対し、15インチホイール、フロント/リアのエアロパーツでスポーティさを強調している。ただし、サスペンションやエンジンのチューンは行われていない。

パンチはないがスムーズなエンジンとスポーティな足回りで軽快な走り

  • ホンダ シビックフェリオ インパネ|ニューモデル試乗
  • ホンダ シビックフェリオ シート|ニューモデル試乗
↑ホワイトメーターもRS専用になる。フェリオはATもフロアシフトだ(左)穴あきタイプのヘッドレストと専用素材のシートがRSの見分け方になる(右)
試乗したRSは1.7Lと5速MTの組み合わせだが、クラッチはやや重めで、スポーティなフィーリング。シフトストロークも大きくない。 1速でスタートして6000rpmまで回す。マニュアルミッションのダイレクト感は、ATやCVTにはないフィーリングだ。2速6000rpmで90km/h、3速だと140km/hに達する。トルクの大きな盛り上がりはないが、1500rpm〜6000rpmまでのスムーズな吹け上がりが楽しい。ただ、軽快感はあるが、エンジンのパンチはいま一歩で、タイプRのようにはいかない。しかし、走りの雰囲気はRSでも十分に楽しめる。

サスペンションはフロントが新開発のトーコントロールリンク・ストラット、リアにダブルウィッシュボーンを採用しているが、コーナーでのリアの追従性がとてもよかった。小さく抑えられたボディのロールは、十分にスポーティセダンのレベルだ。

ハンドリングはやや重めの操舵感だが、そのフィーリングもスポーティセダンの雰囲気を一層盛り上げてくれるもの。乗り心地はやや硬めで、こちらもスポーティセダンらしい。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード RS
駆動方式 2WD
トランスミッション 5MT
全長×全幅×全高(mm) 4435×1695×1440
ホイールベース(mm) 2620
車両重量(kg) 1110
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1668
最高出力[ps/rpm] 130ps/6300rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 15.8kg-m/4800rpm
10・15モード燃費(km/L) 17.8
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/50
車両本体価格 161.2万円

石川真禧照の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 4点 加速性能 4点 ブレーキ性能 3点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 3点 燃費 4点
後席居住性 4点 パワー感 4点 高速安定性 3点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 3点
得点合計 68/100
(Tester/石川 真禧照 Photo/芳賀 元昌)