日産 GT-R Chapter:1 サーキット編 【新型車】
2007/12/20
■生半可じゃない旋回時の横G!尋常でない速さはレーシングカーの領域
◆GT-Rの日本での「故郷」仙台ハイランドで全開インプレッションGT-Rが走った!ところは仙台ハイライドレースウェイ。なぜゆえ仙台で?
その理由は新型GT-Rの開発過程にあった。考える→作る→試す、の繰り返しは通常、自社のテストコースで完結するものだがGT-Rにはニュルブルクリンク・ノルドシュライフという克服すべき大舞台がある。栃木からニュルへ向かう前の“準備運動”的な役割を果たしたのが、ここ仙台だった。GT-Rが走り尽くした、言わば育ちの故郷の一つ。そこで発売前のテスト走行を許された我々は幸せと言うほかない。
会場にはブラックを除く全色のGT-Rが用意されていた。これから乗り込まんとする我々にも、そして迎える日産チームの面々にも、普段の試乗会とは違う緊張感がある。
水野和敏の言う性能は、本当なのか?!
◆真の性能を引き出すにはドライバーの腕を磨くしかない
論より証拠とばかりに、トップレーサーであり限界性能担当のテストドライバーを務めた鈴木利男氏の助手席に乗せられた。
驚いたのは旋回時の安定した姿勢と、車の動きだ。FFともFRとも違う、それらをミックスしたような動き。しかも車は路面に張りついている。沈み込んでいるのはわかるが、前後左右に独立した動きを感じることがほとんどない。つまりは、4輪をすべて使って、曲がっている、加速している、減速している。その結果、旋回時にかかる横Gは生半可じゃない。乗せてもらっているほうとしては、それほど速さを感じないが、流れる、もしくは迫り来る景色を見ていると尋常な速さでないことがわかる。この感覚はレーシングカーそのものじゃないか。
素人+αのボクが乗るとどうか。結果的に、速い。おそらく他のどんな市販車よりも速く走れているのだろうと思う。ただし、ほとんどフラットな動きしか見せない車で荷重の移動を微妙にコントロールするのは至難のワザ。それができなければGT-Rの真の性能を引き出すことができない。素人+αは終始、FRっぽい走り方になってしまうが、それでもタイム的には速いから最初のうちは楽しい。飽きずに乗るためには、腕を磨いてその上の領域にいくしかない。
写真左:フラットな車の動きから感じるポテンシャルの高さは計り知れないの一言だ
写真右:ガレージ前にずらり揃ったGT-R。2種類設定されたタイヤの比較テストもできるよう用意されていた
<次回ワインディング編(12/25更新)に続く>
日産 GT-R Chapter:1 サーキット編 【新型車】/試乗レポート
あわせて読みたい
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- 閑静な住宅街に潜む、跳ね馬と闘牛がいるガレージ【EDGE HOUSE】
- 【名車への道】’14 BMW i8
- アルピナマジック!~大人の車好きがたどり着く、ひとつの極致~【カーセンサーEDGE7月号】
- 本場ドイツの名門レース「DTM」が、再び注目を集めるワケ!【EDGE MOTORSPORTS】
- 残された時間はあとわずか!? 「大排気量エンジン×MT」という歓びを味わえるオススメモデル
- 手ごろなライトウェイトFRスポーツだったマツダ ロードスター(2代目・NB型)も値上がり傾向。狙うなら今しかない!
- 【試乗】新型 BMW 2シリーズ グランクーペ│前輪駆動で室内空間向上も、今までとは一味ちがう鋭さの増した駆け抜ける歓びを備えた1台!
- アマチュアからの人気が高い量産車ベースのカテゴリー「GT4」、GT3とは違うその魅力とは?【EDGE MOTORSPORTS】