日産 エクストレイルGT 【プレイバック試乗記】
2009/08/27
※この記事はカーセンサー関東版2001年13号(3月29日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
日常から高速までこなす力強い加速は「いかにもターボ」フィール
↑路面状況を自動的に判断して最適なトルク配分を自動的に行う新開発のオールモード4×4を搭載(左) 内装も専用アルミペダル、本革シフトノブ、スポーツシートなどを装備している(右)
11月の発売以来、日産の期待をも上回る人気を得ているエクストレイル。シンプルで機能的ながら武骨ではないスタイルや最新の2Lエンジン搭載によるオン・オフともに快適に走れる走行性能などが魅力だ。そして手の届きやすい価格設定もうれしいところだ。
そのエクストレイルに2月からターボエンジン搭載のGTが追加された。高速道路での移動が多い人向けに余裕のスポーツSUVだ。
日産では、スポーツ性よりも余裕のツーリング性能をもたせたかった、と言うのだが、乗ってみればシルビアなどよりワイルドで、最近では珍しい「いかにもターボ」フィールをもつ走りが楽しめる。逆に言えば、わかりやすい豪快さをもつ加速感がもち味である。
人や荷物を満載でも快速を保てるアクティブギア
↑新開発SR20VET エンジンのターボとVVLの組み合わせは世界初の技術(左) GTには専用グリル、バンパー、ルーフスポイラー、スポーツマフラーを装備する(右)
もっとも、エンジンはVVL(可変バルブリフトタイミング)機構により3000rpmあたりまでの日常域でも、トルク性能は確保しているから、街中などでのちょっとした加速が鈍いといったことはまずない。日産が強調する高速巡航は、たしかに100km/h域からでも楽々と力強い加速をし、たとえば高速道路の登り勾配が続く区間でも他車を軽々とリードする。ちなみに自然吸気仕様にあった2WD-4WDのセレクトスイッチは備わらず、常時、センターデフの電子制御クラッチを介した4WDである。ハンドリングはごく普通で、攻めると姿勢変化も大きく生じる。
エクストレイルGTは人や荷物を満載でも快適を保てるアクティブギアと思えばいいだろう。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | GT |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4510×1765×1750 |
ホイールベース(mm) | 2625 |
車両重量(kg) | 1460 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1998 |
最高出力[ps/rpm] | 280ps/6400rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 31.5kg-m/3200rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 6.9 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/60 |
車両本体価格 | 282.5万円 |
斉藤 慎輔の責任採点
コンセプト | 4点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 3点 |
フィニッシュ | 3点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 3点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 3点 | 燃費 | 2点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 3点 |
内装の質感 | 1点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 70/100 |
日産 エクストレイルGT 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
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