ランドローバー レンジローバー ヴォーグ 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
2008/11/12
※この記事はカーセンサー関東版27号2000年7月20日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
パワーを落としてトルクを向上させ、余裕の走りを実現した
↑2500rpmあたりからスポーティに走らせることができ、2160kgの車重をあまり感じさせない(左)フロントはヘッドライトが丸目をイメージさせるものになったが、リアは変更なし(右)
レンジローバーシリーズに新たに加わったVogue(ヴォーグ)は、最上級グレードにふさわしい走りと雰囲気を楽しませてくれた。最新モデルはV8エンジンを改良し、専用ソフトレザーシートなど内外装も若干変更されて、登場した。
改良されたエンジンは4.6L、最大トルクを38.7kg-m/3000rpmから40.8kg-m/2600rpmへと強化した。また出力を225psから218psへと落としている。この変更はATでの走りの余裕を重視した結果だ。Dレンジで走ってみると、スタートからの動きは、従来型よりも軽い。2160kgの車重をあまり感じさせなくなっている。アクセルレスポンスも、以前は3000rpmを超えてからでないと俊敏な動きが得られなかったが、新しい4.6Lモデルは2500rpmあたりからスポーティに走らせることができるようになっている。トルクのアップと最大トルク発生回転数を400回転ほど下げ、2600rpmとした効果だろう。
タイヤサイズが255/55R18になり、乗り心地はより洗練された
↑ヴォーグはセンターコンソールやウインドウスイッチ部にもウォールナットを使用(左)V8 OHVの4.6Lエンジンは、吸気系などの改良でトルクが強化された(右)
これまでもハンドリングは特に不満はなかった。コーナーでのボディのロールは最初にグラッと傾くが、そこからの踏ん張りは利いていたし、高速道路での直進性も100km/h以上でもまったく不安はなかった。しかし、今回からタイヤサイズは255/55Rになり、ホイール径も18インチにアップ(従来は255/65R16)したことで、一層、安定感が増した。ブレーキの利きも、16インチホイールのモデルよりも良くなったように感じた。乗り心地もこれまでも突き上げやゴツゴツ感は少なかったが、さらに洗練されていた。 レンジローバー ヴォーグは、価値ある最上級4WD乗用車だ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | ヴォーグ |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4715×1890×1810 |
ホイールベース(mm) | 2740 |
車両重量(kg) | 2160 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | V8OHV |
総排気量(cc) | 4552 |
最高出力[ps/rpm] | 218ps/4750rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 40.8kg-m/2600rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 5.0 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/100 |
車両本体価格 | 850.0万円 |
石川真禧照の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 3点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 3点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 2点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | 2点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 3点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 5点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 3点 | コストパフォーマンス | 3点 |
得点合計 | 73/100 |
ランドローバー レンジローバー ヴォーグ 【プレイバック試乗記】/試乗レポート
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 5年落ち以内が車両本体価格200万円以下から狙える! スタイリッシュな輸入車SUV4選
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 【試乗】新型 アウディ A4 アバント│実用性の高いアバントボディがクアトロらしい俊敏な走りとマッチし、絶妙にバランスがとれた逸品
- 【名車への道】’14 BMW i8
- アルピナマジック!~大人の車好きがたどり着く、ひとつの極致~【カーセンサーEDGE7月号】
- 新しいこだわりが凝縮されている、プジョー流PHEV 3008 ハイブリッド4【Car as Art !】