※この記事はカーセンサー関東版6号2000年2月24日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
(Tester/石川 真禧照 Photo/芳賀 元昌)

4速ATの登場で簡単になったアクセルワーク。怒濤のトルクをコントロール

マセラティ 3200GT(4AT)のフロントスタイル|ニューモデル試乗 マセラティ 3200GT(4AT)のリアスタイル|ニューモデル試乗
↑フェラーリがマセラティを傘下に入れた最初のモデル(左)特徴的なテールランプはLEDを使用。全長はなんとプレリュードより短い(右)
フェラーリがマセラティを傘下に入れたのが'90年代半ばのことだった。以来、フェラーリはマセラティの工場に最新設備を投入し、マセラティの従業員をフェラーリ主催のオリエンテーションに参加させた。この新体制のマセラティから生まれた最初のモデルが3200GTになる。フェラーリは今後すべての車種を2シーター化するといわれているので、リアシートのあるモデルはマセラティブランドにするつもりなのだろう。

3200GTはもちろんリアにシートを備えたクーペだ。マセラティのクーペというとギブリがあった。ゆえにその後継モデルということになるだろう。ギブリのデザインはカウンタックでお馴染みのガンディーニだったが、3200GTはジウジアーロが指名された。

0→100mを5秒台で走り抜ける抜群の加速力

マセラティ 3200GT(4AT)のインパネ|ニューモデル試乗 マセラティ 3200GT(4AT)のエンジン|ニューモデル試乗
↑殺風景だが必要なものはすべて揃っている。ステアリングはフェラーリ456と共用だ(左)とてつもないトルクを秘めているV8エンジン。エンジン音も勇ましい(右)
 日本へのデビューは'99 年。まず6速MTが上陸し、そのあとに4速ATモデルがやって来た。
エンジンはV8DOHC3.2Lをツインターボで武装することにより370ps/50.0kg-mというパワー&トルクを得ている。車両重量はAT車で1660kgなので、動力性能は0→100mを5秒台で走り抜ける加速力だ。V8エンジンはアクセルペダルにちょっと触れるだけで、どの回転域からでもダッシュ!!脳みそが後ろへ飛んでいくような感覚と勇ましいエグゾーストノートが耳を楽しませてくれる。

サスペンションはかなり硬めのセッティング。コーナーでのロールはほとんどなく、重めのパワーステアリングと戦わなければならない。しかし、このスタイルと怪し気なインテリアに魅せられた人には、この戦いも楽しいものだ。
主要諸元のグレード マセラティ3200GT(4AT)
駆動方式 FR
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4510×1822×1305
ホイールベース(mm) 2660
車両重量(kg) 1660
乗車定員(人) 4
エンジン種類 V8DOHC ツインターボチャージャー付き
総排気量(cc) 3216
最高出力[ps/rpm] 370ps/6250rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 50.0kg-m/4500rpm
10・15モード燃費(km/L) -
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/90
車両本体価格 1150.0万円

コンセプト 3点
フィニッシュ 4点
前席居住性 4点
後席居住性 3点
内装の質感 4点
取り回し 3点
操作系の使い勝手 3点
ラゲージルーム 3点
パワー感 5点
トルク感 5点
加速性能 5点
乗り心地 2点
操縦安定性 4点
高速安定性 4点
しっかり感 3点
ブレーキ性能 3点
環境対策 2点
燃費 3点
ステータス 4点
コストパフォーマンス 3点
得点合計 70/100