シトロエン クサラ【プレイバック試乗】
カテゴリー: シトロエンの試乗レポート
タグ:
2010/01/22
コンセプト
マスクもエンジンも新世代にチェンジ
VWゴルフやオペルアストラ、プジョー306などをライバルとするシトロエンクサラは、2000年秋に本国でマイナーチェンジを行った。1クラス上のエグザンティア後継の新型車、C5と同型の大きなヘッドランプを備えたフロントマスクを手に入れたのが最大の特徴といえる。そのクサラの輸入が開始された。旧型はハッチバック、ワゴン、クーペの3ボディと、1.6&2Lの直列4気筒エンジンを組み合わせ、6タイプが存在した。その中から新型の一番手として登場したのは、ハッチバック2.0。旧型の2Lはエクスクルーシブという上級グレードだったが、今度の2.0は装備を見直して、価格をリーズナブルにしている。このあと、ブレークと呼ばれるワゴンや1.6Lエンジンが追加される予定とのことだ。
室内&荷室空間
好評のシートはそのまま細部を使いやすく改良
クサラの室内は、このクラスでは平均以上のスペースを備えており、優しく包み込むようなシートのおかげで、トップレベルの快適性をものにしていた。もちろん、新型にもこの良さは受け継がれている。一方インパネは、メタリックや木目調パネルを廃止したほか、前後で離れていたパワーウインドウスイッチをひとまとめにした。リアシートはヘッドレストの形状を変えて、折り畳むときに外さなくてもすむようにしたことが目立つ。このおかげで、シトロエンの特徴ともいえるクラス最大級のラゲージスペースをより有効に使えることだろう。さらにキーに付いているリモコンスイッチには、リアゲート専用ボタンも用意されており、ドアとは別にロック&アンロックができるようになっている。
ドライブフィール
余裕あふれるエンジンと、らしさが健在の足回り
もともと1.6Lでも十分走るクサラにトルク重視の2Lエンジンを積み、しかも車両重量は旧型より40kgも軽いのだから、走りにはかなり余力があって、アクセルを床まで踏むことはない。しかも新設計エンジンのおかげで、以前より滑らかで静かになっている。1クラス上を思わせる余裕のあるドライブが楽しめるだろう。定評のある乗り心地はやや硬め。タイヤが55サイズであることもあって、低速では段差を正直に伝えてくる。でも60km/hぐらいになると、しなやかかつフラットなシトロエンらしさがやはり出てくる。マイナーチェンジによってボディ剛性が高められたこともあって、心地よさは旧型よりかなり上。直進安定性は依然として文句なし。独得のシトロエンらしさは健在だ。
こんな人にオススメ
ボディはそこそこコンパクトでありながら、4人の大人が長時間楽に過ごせる室内と広いラゲージスペースをもち、快適な乗り心地と高次元の直進安定性を備えたクルマ。つまり、2ボックスの形をしたグランドツーリングカーを求めている人にピッタリ。まとまりのあるクルマです。SPECIFICATIONS
グレード | クサラ 2.0 |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4190 x 1710 x 1405 |
ホイールベース(mm) | 2540 |
車両重量(kg) | 1180 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC |
総排気量(cc) | 1997 |
最高出力 | 100kW(137ps)/6000rpm |
最大トルク | 190N・m(19.8ps)/4100rpm |
車両本体価格 | 249万円 |
シトロエン クサラ【プレイバック試乗】/試乗レポート