【試乗】アウディ A6|2L 4気筒エンジンながらゆとりすら感じさせるラグジュアリーモデル
カテゴリー: アウディの試乗レポート
2020/10/08
重厚感あるディテールが印象的な新型A6
昨年2019年3月に日本で登場した、5代目となる新型アウディ A6。
新型A8のデザインコンセプトを投入しているため、先代のおとなしいイメージから、重厚感と高級感が増している。その証拠に、分厚くて重みのあるドアなんかはハイグレードモデルそのものだ。
このA6から、一気にトップモデルに近づけたクオリティを提供している。そんなアウディ A6を試乗したので、その感想をレポートしたい。
モーターとの組み合わせで2Lでも十分! 静粛性と安定性が非常に高い
試乗したのは、昨年10月に新しく加わったA6セダンの45 TFSI クアトロ。
245ps、約38kg・mのトルクを発揮する、2L 4気筒ターボチャージャーエンジンに、最大で8ps、6kg・mほどのトルクを発生させるモーターを組み合わせた、マイルドハイブリッドモデルだ。
動き出してみると、発進や加速時のトルクが欲しいときに、初めの後押しをモーターで行うので、2L 4気筒とは思えないパフォーマンスを繰り広げる。この大きなボディを軽々と動かす。
しかも、4気筒とは思えないほど静粛性が高い。大抵は負荷をかけた途端に静粛性が失われる場合が多いが、A6は高級車に相応しく不愉快な振動は皆無だ。
小気味よいシフトが可能な、ツインクラッチ仕様のトランスミッションも、ジェントルでスムーズさを強調させている。
ただし、極低速時の上り坂といったシチュエーションでのアクセルコントロールは、マニュアル車に近いコツを要する。
街中から一本入った細い道に入り込んだときに、車体の大きさを感じさせない。これは、4WSの恩恵である。後輪が曲がると、小回りがとてもしやすい。ということを改めて感じる。
試乗した日は、風速が8m以上にも関わらず、終始ボディは安定しており、ステアリングの細かな修正が必要ないほどであった。クワトロシステムは、守護神のごとくドライバーへの安心感を高めてくれる。
安心感と乗り心地は、FFとは明らかに違う。フロントとリアの状況に応じた動力の細かなかけ方が、知らないうちに高い安定性を生み出しているのだ。
かつてラグジュアリーなモデルは、排気量が大きい方が滑らかといわれていた。だが、A6の場合はそんなこともなく、4気筒ターボとマイルドハイブリッドの組み合わせが、このボディにはピッタリである。
ついA6は、ワゴンタイプのアバントに目を奪われがちだが、やはりセダンは乗り心地とオフィシャルな場面での体裁には分がある。
ゆとりを感じさせ、良質を知る審美眼をもった紳士淑女には申し分のないモデルである。
どこへ行っても、何年たっても、いつでも安心と心のゆとりを感じさせるプライベートカーであることは間違いない。
【試乗車 諸元・スペック表】
●45 TFSI クワトロ 4WD
型式 | 3AA-F2DKNF | 最小回転半径 | 5.7m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.94m×1.89m×1.45m |
ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.93m |
ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.61m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | △ | 車両重量 | 1770kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.16m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ブリリアントブラック |
||
オプション色 |
ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、ファーマメントブルーメタリック、フロレットシルバーメタリック、カラットベージュメタリック |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 3AA-F2DKNF |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 4 |
ミッション | 7AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | △ |
標準色 | ブリリアントブラック |
オプション色 | ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、ファーマメントブルーメタリック、フロレットシルバーメタリック、カラットベージュメタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.7m |
全長×全幅× 全高 |
4.94m×1.89m×1.45m |
ホイール ベース |
2.93m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.61m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1770kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.16m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | DKN | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 73リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1984cc | 燃費(WLTCモード) |
11.4km/L
└市街地:7.5km/L └郊外:11.9km/L └高速:14.2km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 達成車 |
||
最高出力 | 245ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
370(37.7)/4300 |
エンジン型式 | DKN |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1984cc |
最高出力 | 245ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
370(37.7)/4300 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 73リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 11.4km/L
└市街地:7.5km/L └郊外: 11.9km/L └高速: 14.2km/L |
燃費基準達成 | H27年度燃費基準 達成車 |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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