アウディ Sモデル (大谷達也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: アウディの試乗レポート
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2013/01/09
掛け値なしで毎日使える快適性を備えていながら、いざとなれば大人のプライドを満足させるパフォーマンスはどんなに我儘な期待にも応えてくれる。美しいスタイリングと丁寧な作り込みもアウディならでは。知的で上品、だけどアクティブな大人に乗ってほしい
クールで知的な未来派スポーツサルーン
パフォーマンスと快適性を絶妙にまとめあげた
乗り心地や静粛性をどこまで洗練できるか? 近年、ドイツ・プレミアムブランドご三家はこぞってこのテーマに取り組んでいるが、それはスポーティモデルであっても例外ではない。
なかでも現在急成長中のアウディは、スポーティモデルの頂点に君臨するRSモデルとは別にSモデルを設定。パフォーマンスと快適性を絶妙のバランス感覚でまとめあげてきた。
その最新作となるのがS6、S7スポーツバック、S8の3台。どれもブランニューのV8ツインターボエンジンを搭載しているが、このパワーユニット、420ps(S8 のみ520ps)を絞り出すことが到底、信じられないほど静かかつスムーズ。パワーの出方もジェントルで、暴力的なところが一切ない。
おかげで、ドライバーは何の努力も苦労も我慢も強いられることがないまま、気がつけば呆れるほどのスピードでSモデルを走らせていたなんてことにもなりかねないので、くれぐれも速度違反にはご注意を。
弱点のない、未来派スポーティモデル
乗り心地の良さも特筆ものだ。とりわけ、ベースモデルにないエアサスペンションを標準装備するS6とS7スポーツバックは、スポーティモデルなのにむしろ快適性が向上しているくらいで、A8に迫るスムーズな乗り心地を味わえる。
いっぽうのS8は、ここに得も言われぬ重厚感が加わっており、スーパーリッチなパフォーマンスサルーンの風格は十分以上。おまけにハンドリングはほどよくシャープ。アウディ自慢の4WDシステム・クワトロが生み出す優れたトラクションと相まって、タイトなワインディングロードでもスポーツカー並みの運動性能を発揮してくれる。
さらにはエンジンに気筒休止機構を搭載して経済性と環境性能も改善。どこをとっても弱点のない、未来派スポーティモデルに仕上がっている。
SPECIFICATIONS
グレード | S6 | ||
駆動方式 | 4WD | ||
トランスミッション | 7DCT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4930×1875×1445 | ||
ホイールベース(mm) | 2910 | ||
車両重量(kg) | 2020 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | V8DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 3992 | ||
最高出力[ps/pm] | 420/5500-6400 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 550/1400-5200 | ||
JC08モード燃費(km/L) | 9.6 | ||
車両本体価格(万円) | 1180 |