アウディ RS5 【ニューモデル試乗】
カテゴリー: アウディの試乗レポート
タグ: セダン
2012/08/31
美しき野獣、さらに牙を磨く
1月にマイナーチェンジを受けたA5同様、最新ブランドデザインを取り入れたシャープなエクステリア。重量配分のためアルミ製フェンダーを採用
あいかわらず世界販売は絶好調である。特に、中国/ドイツ/アメリカが好調で、この上位3カ国が全販売台数の半分以上を稼いでいる。そういうときには、クルマ好きを興奮させるモデルも作りやすい。アウディのクルマ好き御用達といえば、SではなくRS。いっときに1モデルしか作らない(小さいモデルは別)というバリエーションの少なさが玉に瑕だが、過激なモデル作りではBMWのMやM・ベンツのAMGを踏み倒す勢いを時に見せたりする。
そんなRSシリーズの最新作がRS5である。ただし、これはニューモデルではなく、マイナーチェンジだ。パワートレイン系こそキャリーオーバーとするも、顔つきを最新モデル系とし、左右のフロントウィングをアルミニウム化するなど、熟成がじっくりと進んだ。美しい2ドアクーペスタイルに巨大なタイヤ&ホイールがお似合いだ。
冷静に熱く速く! それがアウディ流スポーツ
パネル類にカーボンを用いたスポーティなインテリア。スイッチ類のデザインも変更された。バング&オルフセンの高性能サウンドシステムは標準
以前に箱根ターンパイクで乗ったRS5のイメージは、4WDのアウディらしからぬハンドリングマシン、だった。その後、このクルマから使われ始めた新クワトロシステムが他のシリーズモデルにも採用されるに至って、アウディクワトロ系の走りのイメージは、ぐんと良くなったものだ。改良型RS5を試すステージは、もう一段上の本格サーキット。この広くて安全な場所では、とにかく速く安定、安心したドライブに終始した。面白かったか? と問われると、一瞬言葉に詰まる。けれども、楽しかったか? と聞かれれば、サーキットを思う存分に速く走れたのだから"そうだね"と答えよう。冷静に熱いドライブが楽しめる。それがアウディの魅力だ。
最近の直噴ターボの嵐に見舞われ続けた身には、V8NAの楽しさが身にしみた。機械仕掛けの力強さを右足裏で堪能する贅沢は、やっぱり過給をもって代え難い。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | RS5 COUPE | |
全長×全幅×全高(mm) | 4650×1860×1375 | |
車両重量(kg) | 1810 | |
エンジン種類 | V8DOHCターボ | |
総排気量(cc) | 4163 | |
最高出力[ps/rpm] | 450/8250 | |
最大トルク[Nm/rpm] | 430/4000-6000 | 車両本体価格 | 1222.6万円 |
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