BMW 4シリーズクーペ▲2020年10月に発売となった新型BMW 4シリーズクーペ。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による公道試乗の模様をレポート

大型化したキドニーグリル

想像しなかったようなデザインを提供することが、ブランドのひとつのイノベーショ ンではないだろうか。最新のBMW 4シリーズ M440i xドライブをこの目で見た瞬間に感じたことだ。

最も特徴的なのは、この縦に長い強調されたフロントグリルであろう。

かつてフロントグリルは、自動車メーカーの象徴的なアイデンティティだった。しかし現在では、グリルにエンブレムを大きく装着するモデルが多い。

BMWはエンブレムではなくフロントグリルのみで、周りの人へそれと認知させる数少ないブランドだ。BMW 4シリーズクーペは、そのあたりを追求して達した答えなのである。

今回試乗したのは、四輪駆動グレードの「M440i xドライブ」だ。シートはオプションのもので、ソフトではあるがホールド性も高く、座面は深く調整可能なタイプである。シートを薄く作るノウハウを知った作りである。

ミッドラグジュアリーのクーペとしては、乗り手を優雅にさせるインテリアのマテリアルと、ステッチのピッチにハイエンドモデルの高級感をうかがわせる。

果たして走行性能は、いかがなものであろうか。ポジションを合わせてスタートボタンを押す。
 

BMW 4シリーズクーペ ▲エレガントで流麗なボディライン
BMW 4シリーズクーペ ▲縦型に大型化されたキドニーグリル
BMW 4シリーズクーペ ▲レザーがふんだんに使われているインテリア

精度の高さを感じさせるサスペンション

高性能インライン6気筒ユニットは、ハーモニックなサウンドを瞬時にドライバーと周辺に聞かせる。これだけでも十分、性能を感じさせる演出だ。エンジンの始動は瞬時に行われ、クランキングなどという言葉を忘れさせる電光石火の速さで炎がシリンダに広がる。

シフトを手前にしてスタートだ。街中から市街地を100km程度試乗したが、奥深い重厚感あるフィロソフィーが詰まったエンジンとスポーティな味付けのサスペンションは、車の動きを活発にさせる。

一方、有料道路の第三京浜に入り加速すると、バランスの取れたハーモニックな6気筒サウンドが、ドライバーへ官能的に訴えてくる。もっとアクセルを踏みたくなる衝動を抑えつつ、一定速度でクルージングだ。

BMWは全般的にATのプログラムが細やかではあるが、ビジーなシフトは抑えられていて優雅な雰囲気を演出している。試乗した440iも、ギアを最適なポジションでロックアップして、静粛性と路面とコンタクトを怠らない。街中でも高速でも文句のつけようがない。

これだけ締め上げられたサスペンションだが、路面のアンジュレーションに対しては寛容にいなして、ステアリングに影響をきたさないような配慮がある。
 

BMW 4シリーズクーペ ▲最高出力387psを発揮する3L 直列6気筒エンジン

高速巡行で感じられるゆとり

高速一定でのクルージングは、クーペの優雅さを感じられる。

しかし、なんといってもコーナーが連続したところは、正確無比なステアリング操作は可能なゆえに、xDriveの動力配分も相まって素晴らしいロードホールディングを発揮する。

パワーを使いきれなくても、ゆとりのある加速とスタビリティは誰でもが感じられる。優雅なミッドラグジュアリーを味わいたいなら、今の旬はこのM440i xドライブである。

白髪交じりの渋い大人のクーペにふさわしい1台だ。
 

BMW 4シリーズクーペ ▲優雅さとスポーティさを兼ね備えたモデルであった
文/松本英雄、写真/尾形和美
 

【試乗車 諸元・スペック表】
●BMW 4シリーズクーペ M440i xドライブ4WD

型式 3BA-12AR30 最小回転半径 5.7m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.78m×1.85m×1.4m
ドア数 2 ホイールベース 2.85m
ミッション 8AT 前トレッド/後トレッド 1.58m/1.59m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1740kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 4名 車両総重量 1960kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.13m
マニュアルモード    
標準色

アルピン・ホワイト

オプション色

ミネラル・ホワイトメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、アークティック・レース・ブルーメタリック

掲載コメント

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型式 3BA-12AR30
駆動方式 4WD
ドア数 2
ミッション 8AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 アルピン・ホワイト
オプション色 ミネラル・ホワイトメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、ブラック・サファイアメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、アークティック・レース・ブルーメタリック
シート列数 2
乗車定員 4名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.7m
全長×全幅×
全高
4.78m×1.85m×1.4m
ホイール
ベース
2.85m
前トレッド/
後トレッド
1.58m/1.59m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1740kg
最大積載量 -kg
車両総重量 1960kg
最低地上高 0.13m
掲載用コメント -
エンジン型式 B58B30B 環境対策エンジン -
種類 直列6気筒DOHC 使用燃料 ハイオク
過給器 ターボ 燃料タンク容量 59リットル
可変気筒装置 - 燃費(JC08モード) 12.4km/L
総排気量 2997cc 燃費(WLTCモード) 11.2km/L
└市街地:7.7km/L
└郊外:11.6km/L
└高速:13.6km/L
燃費基準達成 -
最高出力 387ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
500(51)/5000
エンジン型式 B58B30B
種類 直列6気筒DOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 2997cc
最高出力 387ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
500(51)/5000
環境対策エンジン -
使用燃料 ハイオク
燃料タンク容量 59リットル
燃費(JC08モード) 12.4km/L
燃費(WLTCモード) 11.2km/L
└市街地:7.7km/L
└郊外: 11.6km/L
└高速: 13.6km/L
燃費基準達成 -
松本英雄(まつもとひでお)

自動車テクノロジーライター

松本英雄

自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。