ゴルフを凌ぐ燃費と、ゆったりとしたパッケージ

  • フォルクスワーゲン パサートバリアント 走り|ニューモデル試乗
  • フォルクスワーゲン パサート リア|ニューモデル試乗
↑ブレーキランプには視認性の高いLEDを採用。ヘッドライトもオプションのバイキセノンライト(15万7500円)には15個のLEDを用いたポジションランプが備わる
フォルクスワーゲンの上級モデルに位置するパサートがモデルチェンジを行った。今回のモデルチェンジの最大のポイントは、ずばりエコである。エンジンをあえて1.4Lに絞り、大きなボディとの意外なマッチングを強調。

122psを発揮する直列4気筒ターボエンジンは、弟分のゴルフコンフォートラインに搭載されているものと同じだが、新たに「Start/Stopシステム」と呼ばれるアイドリングストップ機構と、ブレーキエネルギー回生システムを搭載することで、18.4km/L(10・15モード燃費)という驚異的な好燃費を獲得している。

よりシャープになったエクステリアは4本のクローム・ラテラルバーをもつフロントグリルが特徴的。ボディタイプはセダンおよびバリアントと呼ばれるワゴンの2タイプ。グレードは装備の違いによりコンフォートラインとハイラインが用意されている。
  • フォルクスワーゲン パサート インパネ|ニューモデル試乗
  • フォルクスワーゲン パサート エンジン|ニューモデル試乗
↑水平基調のダッシュボードは中央にアナログ時計を配置。ステアリングなどからドライバーの集中力低下を検出して休憩を促す、ドライバー疲労検出システムも備える(左) 直噴シングルチャージャーの1.4TSIに7速DSGを組み合わせ2LのNAエンジン並みのパワーを獲得。10・15 モード燃費18.4km/Lを達成し、エコカー減税75%にも対応した(右)

コレ一台でどこにでも行ける!?

新型パサートの走りはバツグンだ。小排気量エンジンに無理を強いていると思ったら大間違い。低回転から最大トルクを発揮する巧みなセッティングにより、市街地の発進から高速における追い越しまで、まったくストレスを感じることはない。

またエンジンが軽い分だけ感覚的にも全ての操作が楽であり、ボディの大きさを忘れそう。短時間で様々な走りを試してみたが、車載燃費計の平均値は12.2km/Lと上々だった。

エクステリアも嫌味がなく印象は華美ではなく上質。ハイラインのナパレザーシートは魅力的だが、コンフォートのファブリックも悪くない。セダンでもラゲージは十分に広いが、40kg重いバリアントのほうが走りに落ち着きがある。それでも車両重量はわずか1470kg! 僕のオススメはバリアントのコンフォートライン。これならばかなり長く付き合えそうだ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード コンフォートライン
全長×全幅×全高(mm) 4785×1820×1530
車両重量(kg) 1470
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1389
最高出力[ps/rpm] 122/5000
最大トルク[Nm/rpm] 200/1500-4000
車両本体価格 346万円
Tester/堀江史朗 Photo/向後一宏