【試乗】新型 メルセデス・ベンツ Eクラス|1.5L 4気筒エンジンを昇華させた、まぎれもないラグジュアリーモデル
2020/12/03
マイルドハイブリッド採用のセダンは769万円から
メルセデス・ベンツ Eクラスは、発売以来エグゼクティブモデルとして不動の地位を築いている。その間5世代にわたって、その地位を守ってきた。
今回は、フェイスリフトとインテリアを変更し、内部もリファインするなど大幅にマイナーチェンジが実施された2021年モデルに試乗した。
そのEクラスの中でも、販売の6割を占めるセダンと3割のステーションワゴンを試乗したのでお伝えしたい。
試乗したのは、どちらもE200という1.5Lターボに48Vを用い、モーターがベルト駆動の動力をスターターに供給するシステムを採用しているグレードだ。
このシステムは“BSG”というが、日本では軽自動車などにも採用されているマイルドハイブリッド方式と同様のものだ。
しかし48V化しているので、効率性は高い。さらに、充放電に優れたバッテリーも使用されている。
試乗する前に何に驚いたかというと、1.5Lターボで全長5mに届かんばかりのディメンションのセダンにもかかわらず、税込み769万円というプライスである。
「本当にこれで走れるの?」と思いたくなるパッケージングだ。
ちなみに最初に試乗したステーションワゴンの「E200スポーツ」は810万円である。
キャパシティによるヒエラルキー世代育ちからすると、納得するのが難しいかもしれない。
ステーションワゴン
目を見張るキャビン剛性の高さ
ステーションワゴンを見ると、フロントグリルがスポーティでシャープな目つきになった。
他モデルでも採用している“Aシェイプ”と呼ばれるフロントマスクを使っているが、大柄なモデルに軽快さを演出する手本のようなフェイスリフトだ。
乗り込むとセンターコンソール部分など、とてもシンプルでクリーンな印象を受けるデザインである。
エンジンをスタートすると、タイムラグなく始動する。4気筒だが、振動は少ない。
このエンジンはもともとFF用に造られた横置きユニットを、縦型FR用に設計し直している。
3人同乗した走り出しは、1.5Lターボとは思えない扱いやすさだ。タイトなカーブも、軽快に感じる。
一般道でも、モーターのアシストによるトルクの谷を抑えたターボユニットにより、上品に加速していく。
とてもじゃないが、一般道では1.5Lとは思えない静粛性だ。
ATもメルセデスらしい細かな制御によって、スムーズだがドライバーにシフトをしている感覚も教えてくれる。
後席は少々硬さも感じるが、剛性感はメルセデス・ベンツのそれである。ワゴンでも圧倒的なキャビン剛性だ。
ただし、細かな段差が連続するときに、リアが追従できない場面があった。
高速道路の合流で一気に加速する。
4気筒ターボとは思えない、モーターによるアシストを感じとることができた。
セダン
静粛性にさらに磨きがかかった
間を置かずに、今度はセダンに試乗だ。グレードはステーションワゴン同様に、E200 スポーツだ。
エクステリアで、最も大きく前モデルとの違いを感じたのは、横長になったテールランプである。
バンパーの取り付けパーティングを、うまく使った手法である。
こちもエンジンフィールはワゴン同様だが、乗り心地と静粛性が全く違う。
やはりラグジュアリーサイズセダンの、王道的なサスペンションストロークと静粛性を感じずにいられない。
「これがメルセデスなんだよなぁ~」と感じるところだ。
もちろんマイナーチェンジ以前も、セダンは素晴らしく心地よかった。
しかも、さらに静粛性が増し、セダンにとって重要なしなやかなサスペンションを、現行モデルはより精度を上げて提供してくれる。
販売の6割がセダンということがうなずける。Eクラスセダンを選ぶオーナーの、本物を知るたしなみを感じ取れるモデルであった。
【試乗車 諸元・スペック表】
●Eクラスワゴン E200 スポーツ(BSG搭載モデル)
型式 | 4AA-213277C | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.96m×1.85m×1.47m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.94m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.6m/1.59m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1790kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.13m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポーラーホワイト |
||
オプション色 |
オブシディアンブラック、カバンサイトブルー、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、セレナイトグレーマグノ |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 4AA-213277C |
---|---|
駆動方式 | FR |
ドア数 | 5 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポーラーホワイト |
オプション色 | オブシディアンブラック、カバンサイトブルー、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、セレナイトグレーマグノ |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.96m×1.85m×1.47m |
ホイール ベース |
2.94m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.6m/1.59m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1790kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.13m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | M264 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 66リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1497cc | 燃費(WLTCモード) | 12.7km/L └市街地:9.9km/L └郊外:12.9km/L └高速:14.2km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 184ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
280(28.6)/4000 |
エンジン型式 | M264 |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1497cc |
最高出力 | 184ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
280(28.6)/4000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 66リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 12.7km/L └市街地:9.9km/L └郊外: 12.9km/L └高速: 14.2km/L |
燃費基準達成 | - |
【試乗車 諸元・スペック表】
●Eクラス E200 スポーツ(BSG搭載モデル)
型式 | 4AA-213077C | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.94m×1.85m×1.46m |
ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.94m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.6m/1.59m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1720kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.13m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポーラーホワイト |
||
オプション色 |
オブシディアンブラック、カバンサイトブルー、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、セレナイトグレーマグノ |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 4AA-213077C |
---|---|
駆動方式 | FR |
ドア数 | 4 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポーラーホワイト |
オプション色 | オブシディアンブラック、カバンサイトブルー、セレナイトグレー、ダイヤモンドホワイト、ヒヤシンスレッド、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、セレナイトグレーマグノ |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.94m×1.85m×1.46m |
ホイール ベース |
2.94m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.6m/1.59m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1720kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.13m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | M264 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 66リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 1497cc | 燃費(WLTCモード) | 13.1km/L └市街地:10km/L └郊外:13.4km/L └高速:14.8km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 184ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
280(28.6)/4000 |
エンジン型式 | M264 |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1497cc |
最高出力 | 184ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
280(28.6)/4000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆ |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 66リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 13.1km/L └市街地:10km/L └郊外: 13.4km/L └高速: 14.8km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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