▲あらゆる面で軽やかさが感じられる走りと、高い経済性を両立した最新のクリーンディーゼルは、大人が我儘を貫いて手に入れたつもりでも、実は家族はじめ周囲の誰をもハッピーにしてしまう可能性が高いです。そういう意味で言えば、我儘度は低い……かも? ▲あらゆる面で軽やかさが感じられる走りと、高い経済性を両立した最新のクリーンディーゼルは、大人が我儘を貫いて手に入れたつもりでも、実は家族はじめ周囲の誰をもハッピーにしてしまう可能性が高いです。そういう意味で言えば、我儘度は低い……かも?

クリーンディーゼルの真打ちはすべてが軽やか

日本へのクリーンディーゼル導入の先駆者であるメルセデス・ベンツが、いよいよ4気筒ディーゼルエンジンをラインナップに加えた。CLS、Eクラスに搭載された直列4気筒2.2Lユニットは最高出力177ps、最大トルクは実に400Nmというスペックを誇り、注目のJC08モード燃費は18.6km/Lを実現している。

始動させると、室内には騒音、振動ともほとんど入ってこない。車外で聞いてもエンジン音は軽やかで音量自体も抑えられている。

走りも軽快な印象に終始する。大トルクでグイグイと加速するというより、回転の上昇に合わせてリニアに力が湧き出すという感覚。アクセル操作に対するピックアップも俊敏なので、車との一体感をより強く味わえる。

それでいて巡航状態に入れば余裕綽々。速度が上がるほど静かになっていくかのような感覚は、まさにディーゼルならではだ。

おまけにエンジン重量が抑えられている分、鼻先だって軽いから、フットワークもやはり素直さが光る。全体にE350 BlueTECに比べると、すべてが軽やか。個人的な好みで言えば、断然コチラである。

燃費についてはきちんと計測できたわけではないが、首都高速と一般道、半々ぐらいの割合で走行して、燃費計には13~14km/Lという数字が出ていた。おそらく高速燃費はもっと伸びるはず。期待を裏切ることはなさそうだ。

高効率なだけでなく、情緒に訴える要素まで備えていたのは、率直に言って想像以上。今のEクラス、AMGじゃなければコイツがオススメと言える。また、CLSとの組み合わせも、これなら思った以上にぴたりとハマりそうである。

▲走行状況に応じてダンパーのオイル流量を変化させるセレクティブダンピングシステムを装着。アルミホイールは17インチに ▲走行状況に応じてダンパーのオイル流量を変化させるセレクティブダンピングシステムを装着。アルミホイールは17インチに
▲ファブリック/人工皮革のレザーツインシートを採用。アバンギャルドにレーダーセーフティパッケージを装備する ▲ファブリック/人工皮革のレザーツインシートを採用。アバンギャルドにレーダーセーフティパッケージを装備する
▲アバンギャルドにはハンズフリーアクセスを標準化。ラゲージ容量は655~1910L ▲アバンギャルドにはハンズフリーアクセスを標準化。ラゲージ容量は655~1910L

【SPECIFICATIONS】
■グレード:E220 BlueTEC STATIONWAGON AVANTGARDE ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:2142cc
■最高出力:177/3200-3800[ps/rpm]
■最大トルク:400/1400-2800[N・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7AT
■全長×全幅×全高:4920×1855×1500(mm) ■ホイールベース:2875mm
■車両重量:1940kg
■車両本体価格:724万円(税込)

text/島下泰久 photo/大子香山