メルセデス・ベンツ SLS AMG ロードスター 【海外試乗】
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: ロードスター
2011/11/02
11秒で開く全自動ソフトトップ
インテリアはクーペのデザインを踏襲したもの。魅せるロードスターと言うだけあってコーディネートにもこだわったオプションを追加予定
300SLの伝説にならって、ガルウィングのクーペの次はオープンモデルで、というのが当初からの規定路線だった。3層構造の軽量ソフトトップをもつロードスターで、開閉に要する時間は11秒。50km/h以下での操作を可能としている。ルーフとガルウィングドアをとり払ったことによる剛性不足を補うために、区切りを多くして強化した肉厚サイドシルや各種サポートストラットが装備されているが、アルミスペースフレームのボディ骨格そのものの重量は、ルーフがなくなったこともあって、わずか3kg増に留まった。全体でも40kgの重量増に収まっている。
電子ダンピング制御のAMGライドコントロールが目新しい装備で、珠玉のドライサンプ6.2LのV8自然吸気エンジンや、7速デュアルクラッチシステムのAMGスピードシフトDCTといった主要メカニズムの構成に、クーペからの変更点はない。
助手席からは“非難”の声しか聞こえない!?
今では貴重な大排気量の自然吸気6.2LのV8ドライサンプエンジンはクーペと共通。571ps/66.3kg-mのパワーを7速DCTのAMGスピードシフトで変速する
いかにも高級オープンカーらしく、色気のあるスペシャルな内装仕様も設定されているから、高級リゾート地で美女をのせてクルーズ的な使い方をイメージされる方も多いことだろう。言っておきます。この車の横に乗って、喜ぶ女性は皆無か、と。横に女子をのせてドライブなら、SLクラスに乗った方が身のためだ。ライドコントロールにはコンフォートなダンピングセットもあるが、基本的にはクーペと同じアジリティを保ったまま。つまり、前輪の動きが機敏過ぎて、助手席はまるでついていけない。その結果、お隣はソッコー車酔い。貴方の運転ってランボーね、大嫌いッ、ってことになる。
逆に言えば、クーペとほぼ同じパフォーマンスで走れる。よくできた高性能FRスポーツカー。音と性能をオープンで楽しめる贅沢! どうか一人で、目を三角にして運転を楽しんでくださいまし。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | SLS AMG ロードスター | |
全長×全幅×全高(mm) | 4638×1939×1261 | |
車両重量(kg) | 1960 | |
エンジン種類 | V8 DOHC | |
総排気量(cc) | 6208 | |
最高出力[ps/rpm] | 571/6800 | |
最大トルク[kg-m/rpm] | 66.3/4750 | 車両本体価格 | 2590万円 |
メルセデス・ベンツ SLS AMG ロードスター 【海外試乗】/試乗レポート