セダンよりもシャッキリした乗り心地で、おトク度高し

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コンセプト

セダンベースだが仕上げは違う車

先代モデルとなったマークIIのワゴン版であるクオリスは、実はマークIIとは縁もゆかりもないアメリカ仕様のカムリをベースとしており、可能な限りマークIIに見えるように仕立てたモデルだった。

しかしトヨタは、クオリスの後継モデルであるブリットを企画するにあたり、後輪駆動の現行型マークIIセダンをベースとしつつも“なるべくマークIIとは違う車にしたい”と考えたそうな。このあたり、スカイラインをベースにして全く違う車としてデビューさせた、日産ステージアと同じ考え方といえる。ただ特徴的なフロントマスクを含め、そのスタイルやデザインに、大いに問題あり。“好き嫌いが分かれる”というべきなのだろうけれど、好意的に評価しても好き派が2割、“う~ん!”派が8割といったあたりじゃなかろうか。
室内&荷室空間

ワゴンとしての素質はステージアが上か

運転席&助手席は、セダンのマークIIと同じ。リアシートも基本的には同じなのだけれど、ライバルといえるステージアなどと比べれば、若干レッグスペースが物足りないという感じ。また、リアシートのヘッドレストは固定式で、2人分しかない。これでは大柄な人が後席に座ると、ヘッドレストが頭より低い位置となってしまい、衝突時に不安。後席の衝突安全基準というのは実は定められてないため、法規的な問題はないものの、このクラスの装備内容としちゃあ寂しい。しかもレガシィなどは、3人分のヘッドレストが付くのだから。

ラゲージもステージアと比べれば床面が高く、絶対的なスペースも勝てていない。もしステーションワゴンとしての性能を重視するのであれば、やや厳しいと思う。でも質感は非常に高い。
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ドライブフィール

狙ったラインのトレースが可能

売れ筋グレードになりそうなのは、セダンのマークIIと同じく2Lエンジンを搭載したモデルだと思う。ちなみに2.5Lエンジンのモデルは、同じ装備内容のステージアの2.5Lより20万円ほど高い。

試乗してみると、セダンよりシャッキリとした乗り心地をもっていた。セダンはいわゆる“ダンナ仕様”的な乗り心地なのだが、ブリットはハンドリングもスポーティで、狙ったラインをキッチリとトレースすることが可能。特に280馬力を発生するターボエンジン搭載車の足回りはより締め上げられたセッティングとなっており、攻めても平気だった。

VSC(横滑りを安定させる機構)はM・ベンツやBMWのものと同じく、“楽しさを邪魔しない”程度の上手な味つけ。買った人の満足度は、高いのではないだろうか。
こんな人にオススメ
マークIIクラスのステーションワゴンは、ステージアとこのブリットのみ。ステーションワゴンの資質を考えるとステージア優勢ながら、トヨタファンとしちゃそうもいかないだろう。走りよりも、質感を重視する人は、2Lエンジンでも十分に満足できる。スタイルが気に入れば、コストパフォーマンスは高い車だ。
SPECIFICATIONS
グレード 2.5iR-V
駆動方式 FR
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4775×1760×1470
ホイールベース(mm) 2780
車両重量(kg) 1620
乗車定員 5人
エンジン種類 直6DOHCターボ
総排気量(cc) 2491
最高出力 206kW(280ps)/6200rpm
最大トルク 378N・m(38.5kg-m)/2400rpm
車両本体価格 339.0万円
写真:桜井健雄 文:国沢光宏