プリクラッシュセーフティシステム|自動車なんでも用語集

プリクラッシュセーフティシステム(ぷり・くらっしゅ・せーふてぃ・しすてむ)/[安全]

プリクラッシュセーフティシステムとは、トヨタ自動車が2003年2月発売のハリアーに採用した、衝突予防および衝突安全システムのこと。以来、さまざまな改良が施され、進化を続ける安全デバイスだ。

第一世代は、ミリ波レーダーおよびプリクラッシュセーフティコンピュータ(プリクラッシュセーフティECU)、シートベルトコンピュータ(シートベルトECU)を組み合わせたものだ。ミリ波レーダーが衝突不可避な障害物を検知した場合、2つのECUに信号を発信。衝突前にシートベルトを巻き取るとともに、プリクラッシュブレーキシステムを作動させ、衝突速度を低減させる。

以来、さまざまな機能が追加されてきている。例えばミリ波レーダーの情報にカメラの情報を加えた画像フュージョン方式による検知システムや、ステアリングコラムに搭載したドライバーモニター用のカメラを用いて運転者の顔の向きを検知する機能、前方の歩行者を検知すると緊急回避を支援する機能、専用ミリ波レーダーによる後方車両への対応、運転者の眼の開閉状態を検知する機能などだ。

09年3月、クラウンマジェスタに採用された最新型は、見通しの良い交差点での、斜め前方からの出合い頭の衝突に対応する、前側方プリクラッシュセーフティシステムだ。これには前方および後方からの衝突に備え、リクライニングしているシートを引き起こすことでより衝突時の安全性を高める、プリクラッシュシートバックも採用されている。このように、今後もシステムの進化は続いていくだろう。