オフセット|自動車なんでも用語集

スリップサイン(すりっぷさいん)/[足回り]

スリップサインとは、法令(道路運送車両の保安基準)で決められたタイヤの使用限度を示すためのサイン。場所はトレッドパターンの溝の中に設置されており、一段高くなっているところがスリップサインである。タイヤの溝が1.6mm以下になるとトレッド面と同じ高さになり、判別ができるようになる。

スリップサインは1本のタイヤに6カ所設けられているが、そのうちの1つでも現れると、そのタイヤは法的に使用不可となり、もちろん車検にも通らない。なお、スリップサインの場所はわかりづらいため、サイドウォールに場所を示す三角形の「サイン表示マーク」が刻まれる。

タイヤは溝により路面との間の水はけを良くしているため、スリップサインが現れるほどタイヤがすり減ると当然溝も浅くなり、水はけが悪くなってタイヤのグリップ力を低下させる原因になる。

濡れた路面で新品タイヤと1.6mmまですり減ったタイヤの制動距離(80km/h→0km/h)を比べた場合、その距離に12mもの差が出たというデータもある。

すり減ったタイヤでの走行は危険なため、スリップサインが現れたなら速やかに交換することが重要だ。