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キネティックダイナミックサスペンションシステム(きねてぃっく・だいなみっく・さすぺんしょん・しすてむ)/[走り]

キネティックダイナミックサスペンションシステムは、2007年9月デビューのトヨタ ランドクルーザー200(AX Gセレクション)に搭載されたサスペンション制御システムである。

走行状況に応じて、前後スタビライザーの作動を最適に制御することで、市街地での走行安定性とオフロードの走破性という相反する2つを高次元で両立させることを目的に開発された。舗装路での旋回時などではスタビライザーの効力を発揮させ、優れた安定性を発揮。一方、岩場など起伏の激しい路面ではスタビライザーの効力をなくして、大きなホイールストロークを確保し、卓越した悪路走破性を実現させる。

メカニズムとしては、前後のスタビライザーを2つのシリンダー、2つのアキュムレーター、油圧パイプで結び、走行状況に応じて車両をコントロールするというものだ。オンロードでは前後とも同一方向に圧力がかかるため、油圧パイプ内のオイルが安定することで、スタビライザーは効力を発揮。高いロール剛性を確保して車を安定させる。悪路では、前後逆方向に圧がかかることでパイプ内のオイルが流動。スタビライザーの効力がなくなり上下方向に動くことで、大きなホイールストロークを確保する。

オン/オフ問わない足回りを実現させる最先端のサスペンション制御技術といえる。2009年9月発売のランドクルーザープラドの一部グレード(TZとTZ-G)にも採用された。