911 RSRが表彰台を獲得、911 GTアメリカが優勝
カテゴリー: ポルシェのニュース
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2015/03/23
日本. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)のポルシェ911 RSRをドライブしたワークスドライバー、ウォルフ・ヘンツラー(ドイツ)およびパトリック・ロング(米国)、さらにブライアン・セラーズ(米国)が、チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC) の第2戦であるセブリング12時間レースのGTLMクラスで3位に入賞しました。カスタマーチームであるファルケンタイヤ・チームにとって、これは911 RSRによるフロリダ州で開催されるロングディスタンス・クラシックレースのデビュー戦でした。GTDクラスでは、シアトル/アレックス・ジョブ・レーシングの、マリオ・ファルンバッハ(ドイツ)、イアン・ジェームス(米国)および元ポルシェ ジュニアのアレックス・リベラス(スペイン)が操るポルシェ911 GTアメリカが優勝しました。
2台の911 RSRで参戦したポルシェ ノースアメリカのワークスチームは、素晴らしいパフォーマンスを発揮しましたが、結果は出すことができませんでした。米国で最も長い歴史を誇るこのレースで、残り1時間まではトップを維持していましたが、昨シーズンに続く2連覇を達成することはできませんでした。
予選ではポルシェノースアメリカの911 RSRがフロントローを独占し、チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップのディフェンディングチャンピオンはこれ以上を望めないベストポジションからのスタートを切ることができました。ポールポジションからスタートしたフレデリック・マコヴィッキ(フランス)/イェルク・ベルクマイスター(ドイツ)/アール・バンバー(ニュージーランド)組のカーナンバー#912ポルシェ911 RSRがレースをリードしました。1周5.954 kmのセブリング・インターナショナル・レースウェイでは、ポルシェ ノースアメリカのもう1台の911 RSRも、トップグループで走行しました。予選で苦しんだファルケンタイヤの911 RSRはペースを上げるのに時間がかかりましたが、4時間後に同車がトップに立つと、ウォルフ・ヘンツラーと彼のチームは興奮に沸きました。
荒れた路面で有名な、フロリダ州中心にある飛行場の滑走路を利用して作られた伝説のサーキットで、#911と#912の2台の911 RSRはどの車両よりも圧倒的に多くの周回をトップで重ねました。この2台は、コンディションにかかわらず一定したペースを維持しました。日中は、気温は35℃まで上昇し、日没後は大きく低下しました。日中の路面温度は最高で50℃にも達しましたが、ドライバーの素晴らしいパフォーマンスと完璧なピットストップにより、すべてが作戦通りに運びました。レースのオフィシャルによって1時間毎に中間結果が表示されるたび、911 RSRはGTLMのトップをキープしていました。残り1時間のタイミングでトラブルが起こり始めました。トップを走行していたカーナンバー#911のポルシェ911 RSRにはシフトチェンジの問題が発生しました。それに先立ち、2位を走行していたカーナンバー#912が、左側のリアホイールが外れずピットで足止めされました。
最終的に、ニック・タンディ/パトリック・ピレ/リヒャルト・リーツ組の#911は5位で、また、チームメートの#912を駆るアール・バンバー/イェルク・ベルクマイスター/フレデリック・マコヴィッキ組は7位でそれぞれチェッカーを受けました。
激しい戦いが展開されるGTDクラスでは、シアトル/アレックス・ジョブ・レーシングのポルシェ911 GTアメリカが感動的なパフォーマンスを見せました。元ポルシェ ジュニアのアレックス・リベラスとチームメートのマリオ・ファルンバッハおよびイアン・ジェームスがドライバーを務める米国チームは、チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップのシーズン初優勝を遂げました。彼らは時折、順位を下げることはありましたが諦めずトップを奪還、最終ラップで勝利を獲得しました。
レースについてのコメント
GTワークスモータースポーツの総合プロジェクトマネージャーであるマルコ・ウジュハシ:セブリングでのテストが功を奏しました。911 RSRのバランスは抜群でした。私達は十分に準備を整えてレースに挑み、作戦は上手く進んでいました。11時間に渡って我々の競争力は完璧でした。3位に入ったファルケンタイヤ・チームに祝辞を贈ります。セブリングでの表彰台は、大きな結果です。そして、シアトル/アレックス・ジョブ・レーシングのGTDクラス優勝にも同じことが言えます」。
ウォルフ・ヘンツラー(#17)のコメント:「すばらしいレースでした。ファルケンタイヤ・チーム全体にとって、3位はすごい結果です。私達は、ライバル達のペースに合わせることができ、何度かトップに立ったこともありました。メカニカルトラブルは全くなく、私達の911 RSRは完璧でした」。
パトリック・ロング(#17)のコメント:「長い1日でした。毎回セブリングでは苦戦します。今日の頭痛の原因は、主に暑さとコーションフェーズでした。レースの折り返し時点では苦労しましたが、しっかりとレースを終えることができました。このチームのためにドライブすることは、すばらしい経験でした」。
ニック・タンディ(#911)のコメント:「今日、私達は優勝することもできたと思います。チームはすばらしい仕事をしました。ドライバーは、自分達を責める必要はありません。私達はミスをすることなく、フィニッシュまでクルマに傷ひとつつけませんでした」。
パトリック・ピレ(#911)のコメント:「チームには大きな賛辞を贈りたいと思います。まったく文句をつけるところがありません。ピットストップはすばらしく、作戦も適切でした」。
リヒャルト・リーツ(#911)のコメント:「優れたチームワークを発揮することができ、ゴール直前までは優勝にも手が届くところにありました。今は、次のロングビーチ戦に全神経を集中し、全力を尽くすのみです」。
アール・バンバー(#912)のコメント:「今日のクルマは勝てる状態に仕上がっていました。ハンドリングは非常に良好でした。チームは、この難しいサーキットに合った、911 RSRのすばらしいセッティングを出してくれました」。
イェルク・ベルクマイスター(#912)のコメント:「私達の911 RSRは絶好調でした。非常にドライビングしやすく、その結果、11時間はレースをリードしました」。
フレデリック・マコヴィッキ(#912)のコメント:「チームの多大な努力に感謝しています。フィニッシュ前の11時間は、優勝の可能性が十分にありました。これをバネに、次のレースに臨みたいと思います」。
チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップの第3戦は、4月18日にカリフォルニア州ロングビーチで開催されます。
レース結果
GTLMクラス
1. マグナッセン/ガルシア/ブリスコー(デンマーク/スペイン/オーストラリア)組、シボレーコルベット、330周
2. カッファー/フィジケラ/ベルトリーニ(ドイツ/イタリア/イタリア)組、フェラーリF458イタリア、330周
3. ヘンツラー/セラーズ/ロング(ドイツ/米国/米国)組、ポルシェ911 RSR、329周
4. エドワーズ/ルハー/クリンクマン(米国/ドイツ/ドイツ)組、BMW Z4 GTE、329周
5. タンディ/ピレ/リーツ(イギリス/フランス/オーストリア)組、ポルシェ911 RSR、328周
6. ラミー/ターナー/ラウダ/ダララーナ(ポルトガル/イギリス/オーストリア/カナダ)組、アストンマーチン、318周
7. ベルクマイスター/バンバー/マコヴィッキ(ドイツ/ニュージーランド/フランス)組、ポルシェ911 RSR、317周
GTDクラス
1. リベラス/ファルンバッハ/ジェームス(スペイン/ドイツ/米国)組、ポルシェ911 GTアメリカ、318周
2. ニールセン/デビソン/デイビス(デンマーク/オーストラリア/米国)組、アストンマーチン、318周
3. スイードラー/ベル/ラザロ(米国/米国/米国)組、フェラーリ458イタリア、318周